福井はワカさんのご自宅兼スタジオにて起床。
目覚めると隣にはドラムキットがあり、合宿に来たような錯覚を覚える。
川崎さんらは既に起きており、のんびりと昨夜の記憶を回収。
324やらsu19bなどの話で午前中から盛り上がる福井県福井市。
今日に向けて楽曲データのアレンジを済ませる。
ご自宅に別れを告げ、10時過ぎに福井市中央公園へ。
今日はマーケットが開かれる日のようだ。
服屋を営むワカさんのスペースへご挨拶に向かう。
雑貨屋さんや焼き鳥の出店も並び楽しげな雰囲気。
未来永劫居座ってしまいそうなため早々にお暇する。
ワカさん、まちゅこけ、#STDRUMS による肩甲骨ほぐしセミナー。
何からなにまでお世話になりました。
シンパシーを強く感じた福井県。
是非また必ず。
北を目指して出発。
道中腹ごしらえをすべく辺りを見渡しながらの移動。
連休と世情が影響しているのか、殆どの店が休業している。
可能性を賭し訪ねたお蕎麦屋さんも閉まっていた。
最終的に辿り着いたのは『十阡萬金津店』。
やはりこのお店でもソースカツ丼がウリのようだ。
(カツ丼文化のみで福井をわかったつもりでいる)
内装には多数の日本画があり、トイレまでも風情に溢れている。
ふらり訪れた先の歴史を垣間見ながら注文。
ソースカツ丼とお蕎麦のセット。
なるほど、他店も知ることでヨーロッパ軒の特徴も浮き彫りとなる。
こちらはもう少しぶ厚めのお肉&粗めのパン粉。
なんであれどれもウマイのだから手間が掛からない。
さて、福井県を離脱し石川県に入ると早速脱線。
川崎さんが教えて下さったオススメスポットがあるそうだ。
なんですかこの唐突なインパクトは。
『ハニベ巌窟院』は入場すると水子の供養がずらりと並ぶ。
キャッチーな名前とは裏腹の遭遇。
自然とシリアスな気持ちに沈みながら上を目指して登る。
?
サドゥンリィー象さん?
んんん???
地獄の入り口とな?
サプライジング・インディア??
現代アート??
鬼さん達の宴会に混ぜてもらい…
おぞましい肴のお供は二階堂。
あ、やっぱり地獄。
ピンク色のアイツを彷彿とさせる。
大涅槃像の案内は何とも控えめに日本一と書かれている。
少し山道を登ると…
おお!
JAPANESE No.1 Nehan-zo.
CAPTAIN BEEFHEARTも少しは気にするレベルの無秩序な並びを堪能。
来た道を戻ると再び水子に出会うのだが、すっかり印象が変わってしまったよ。
若干の性的要素もあり、多国籍型秘宝館とでも云おうか。
物販もあってバンドマンVIBES高し。
なんだかんだでしっかり楽しみました。
さて富山県に突入。
田んぼが並びのどかで気持ちがいい。
今日の会場付近には特段飲食店も無いようで、入り前に腹ごしらえ。
やはりどこも閉まっており、最早開いていれば場所を選ばずな3人。
どうにか『らあめん椿屋』へ着弾。
選択肢が非常に広く、注文を取りに来てくれた子は新人にて味を知らず。
辛味噌ラーメン。無難にて美味しい。
おにぎりにとろろ昆布が乗っており、富山名物であることを後に知る。
(コンビニおにぎりでも取り扱っていたのが印象的。)
こうして珍道中も南砺市は『茶房さむでぃ』へ到着。
一見のどかな出で立ちに Hound Dog Taylor がお出迎え。
この場所にはロックが潜んでいるぞ…。
ご覧の通り、真っさらな空間に若干の懸念が過ぎる。
のんびりしたマスターのご登場。
あれ…やはり…。
ドラムキットが無いですと?
ハプニングとは意思疎通不足から生まれることが殆どだ。
事前にわかっていれば・伝わっていれば『通過点』として処理される。
具体的に聞くと、あるにはあるらしい。
ただその表情には不安と渋みがありありと伝わってくる。
こうして引っ張り出されてきたのはPeralの小口径キット。
いやはや、全く問題ない。
パーツが揃っていて音が出るだけで充分なのだ。
このステイトメントにマスターから同意は得られそうにない。
機材への信用の無さは、軽い拒否反応すらを感じさせる具合だ。
もしかして出音に対しての責任感を持っているのかもしれない。
しかし私は、こういうキットであればあるほど燃えるのだ。
キックのスパーは片方効かないため、内側に石を入れて重量で固定。
ワンタム・シンバルは2枚。
音に申し分はなく、今日は左手側に全てを集約することにした。
右を向くのはフロアタムを叩くときのみとすれば迷わない。
春に導入した左手側のライドシンバルにも少しは慣れてきた。
お店のスネアも13インチのピッコロだったためグルーヴ上昇。
ウィルキンソンの高低差溢れるスネアスタンドも良好。
ここ最近の近隣付き合いがあり、21時以降のドラム演奏にはリスクがあるらしい。
配慮の結果 #STDRUMS は2番手に決定。
持ち時間も調整してセットリストを組み直す。
オケの音量も上がらず調整していくうちに出力過多が判明。
調整を繰り返しなんとか成立する音量にまでしてもらった。
「それが君のやりたい表現なんだろ?」
真理をど真ん中に突く質問に対して、背後のレジェンドが私より先に返答していた。
まちゅこけ & #STDRUMS
”FINAL BATTLE TOUR 2021″
最終日となってしまった連休中の5月3日。
1番目は “福田ゆういち with 後藤トシロウ”。
世情に応じて曲作りを重ねていたのは全世界の共通項であろう。
実は福田さんとは不思議な縁があり、開演前から意気投合。
最後の1曲に飛び入りで参加させてもらうこととなった。
何かと思えばサイレンと朗読系歌詞にノイズギターの即興。
振れ幅の広さも実に面白い。自由気ままに乗っかっていく。
アヴァンギャルドな演奏がマスターへの安心材料になれば幸い。
セッションの続けざまにセッティングを始めて #STDRUMS。
これまでだったら気持ちが既に削られてしまっていたかもしれない。
余裕と気楽さは確実にこのツアーから得られた経験値の賜物である。
昨日よりもアコースティックである環境を想定しての演奏が楽しい。
時間を見ながら演奏して21時前。
お初目掛かる私がお店のご迷惑になるのはよくない。
最後に想定していた曲はカットして片付けを始めるとアンコールを頂いた。
ええのかね。心配の種をぶち破ってしまっても。ええのかね。
締めくくりにも相応しい mind the gap にて終演。
ツアーを最大限にサポートしてくれた呼鳴手氏への感謝も込めて。
片付けを終えてマスターへ挨拶。
「もっとやってくれてよかったのに〜!」
支離滅裂こそが最大の賛辞であることを私は理解している。
トリは “まちゅこけ”。
この人のライヴからは表現への意欲の非常に強く感じるのだ。
小手先のテクニックなぞ軽々しく凌駕し、共鳴していく。
何か一緒に演奏する曲を用意しておけばと思い付いたのは祭りのあと。
ライヴの面白さ・ライヴに集まる意味を強く感じた40分。
大阪西成のシンガーソングライターもまたステルスメジャーの水先案内人。
完遂を旅先で味わう瞬間が最も解放的な瞬間だ。
奇しくもGUINNESSが足並みを揃えるように待ってくれている。
今は石川県に引っ越してしまったドラムレッスン生の友人とも再会できた。
自らが赴くことで再会と出会いが入り混じり、また1つ繋がっていく。
音楽とステージという言語を介したコミュニケーションがライヴなのだ。
いい頃合いに解散。
我々はさむでぃにそのままお世話になる。
コンビニへ買い出しに向かうまでの星空は印象的に心へ刻まれた。
いい夜だ。
いい夜を作り出してくれた全ての出会いに感謝。
無事に家へ帰ることを最後の任務として明日を迎えよう。
それでは、続きはwebで。チーン。
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