METAL TRASHING FIT II

by Yuji "Rerure" Kawaguchi #STDRUMS

Daily

20191104【平沢進+会人 (EJIN)】〜BATTLES JAPAN TOUR 2019〜 恵比寿GARDEN HALL

投稿日:2019年11月5日 更新日:

これはいわゆる【夢みたいなおとぎ話】ではないが
非現実ともいえる、夢のような数日の記録である。

大いなる期待に満ちた初日。
恵比寿駅を降りて目的地へ足早で向かう。
これまで縁がなかった恵比寿ガーデンプレイス。
駅からムービングウォークがあるのにも驚き、
煉瓦で構築されたハイソな光景にも驚いた。
初めての東京かよ。結構栄えてんジャン。

警備の方に伺って会場入り。
楽屋にてご挨拶。早速お弁当。開始10秒。
数日前のリハーサル、お弁当を決めるのに悩みすぎていたら
「…2個頼んでも…いいですよ…?」と、神の導きを受け
それ以来『食事を与えておけばいい』ポジションになった結果なのは言うまでもない。
ありがてぇ。

野菜から食べて糖質吸収をコントロールすることをベジファーストという。
到着と同時に実りが多いツアー。
実はBATTLESの楽屋にいた1人が一瞬SQUAREPUSHERに見えて、
食事の味がわからなくなるくらい気が動転していたのははここだけの話。
(照明のAlexだった)

そう。BATTLESとのツアーである。
【平沢進+会人(EJIN)】のサポートドラマーとしてお呼びいただいた。
まず、このグループで演奏できる時点で最高なのに、BATTLESとツアー。
3回もBATTLESに触れられる。それも間近で。
そしてこのツアーはWARP RECORDS 30周年記念イベント。
我が目標の1つでもあるWARPに一枚噛むことができるという。
どんなボーナスステージなんだ。
部屋中のドットが1UPキノコで充満し窒息寸前。触らない方が難しい。

ステージへ行けばBATTLESがサウンドチェックを行なっている。
フロアへ降りて、広い空間のなかJohnのドラムを喰らう。
もう泣きそうだ。一体どういうことだ。尊師号泣。

サウンドチェックを終えた2人に挨拶。
2人とも想像以上に大きい。めっちゃいい人たち!
喋るスピードが平均的に早いアメリカ人にも関わらず、英語が大変わかりやすく
コミュニケーションはなんとかなりそうだ。
飾らずに告白すれば、BATTLESはそこまで掘り下げていない。
初期のEPとMirroredくらい。
しかしこのツアーを経てトップフェイバリットになることは既に明らかだ。

さて【平沢進+会人(EJIN)】のサウンドチェック。
テンション爆上げHEAVEN状態だが、粗相をしないように冷静を装う。
返しバランスを作ってあっさりと終了。

楽屋へ戻りカレー + 更にお弁当を頂く。
カレーはお弁当の蓋に注ぐ配給スタイル。
インディカ米、久しぶりに食べました。

BATTLESの2人は気さくに会話をしてくれて、
私のドラムキットの詳細を訪ねてくれたり
Ianは自身が使う機材の説明などをしてくれた。
クリックは使っていない。何故ならシーケンスはクリックみたいなものだろ?
そういう漢気。好きよ。

18時前。
我々はステージ袖へ向かう。
何度もシミュレーションしたものが、現実になろうとしている。
戦法STS + レルレ = STSr。初披露。
気付けばステージは終わっていた。
高揚がステージ上の記憶を全て奪い去ってしまったので
これ以上の言葉が出てこない。

(鈴木さん、お花ありがとう御座いました!)
機材の片付けを終えて、缶ビールを両手にフロアへ。
まるでライヴ後のご褒美とでも云うかの如くBATTLESの演奏がスタート。
Ianのウネウネしたシークエンスが流れるなか
高々とセッティングされたシンバルをマレットでクレッシェンドに叩くと大歓声。
思わず唸る。シンバル1つでここまで盛り上げられるものなのか。

デュオとしての役割は、Johnのドラムがほぼ主導権を握っており
Ianは「何をしているのかよくわからない人」という立ち位置にもみえる。
(この「よくわからない」というのも不思議な魅力へ繋がる。)
それ程Johnは強烈なキャラクターを放っている。
キック・ハイハット・スネア。この3つだけなのに
2019年、未だにこれだけ印象的なドラミングを創造できるのだ。

Johnはステージでも缶ビールを次々と空けまくり、足元には残骸が転がる。
ハシってシーケンスとずれることもしばしばあったが(クリックが無いから)
強烈なキャラクターが懐疑より興奮を与えてくれることも大きな自信と参考になった。
KING CRIMSON 2018年来日のアンコール。“21st Century Schizoid Man”.
この曲を聴きにきた!という大勢の観客の前で、シールドを挿し忘れていて
音が出なかったトニーレビン以来の勇気付けである。

またメンバーをそれぞれ四角に囲った照明も視覚効果として抜群。
スモークのなか、光の壁のようになるのが実にカッコいい。
また各辺が左右(上下)に動くため、折り畳んだり開いたり。
仕組みは非常にシンプルで効果は抜群。いつの時代だってそうだ。
2階で観ていたとき、音が小さくなると隣からそろばんの連打のような音が聞こえる。
Alexが照明ボタンを叩きまくっていたのであった。影の功労者。

最後に再びシンバルのマレットワークがあり、ショウの帰結を感じさせる演出。
曲の始まりを匂わせるタイミングでメンバーが去ったのも印象的。
(後にわかることだが新作の1曲目であった)
こうしてライヴは終了。
#STDRUMS サウンドエンジニア福島氏。会った彼は少し涙ぐんでいた。
私もだよアキトモ。尊師号泣。

このツアーを導いてくれたBEATINK代表のRayにもご挨拶。
「今朝5時までSQUAREPUSHERと飲んでいたんだ」
ミラクルのようなワードを平然と出す人だ。
#STDRUMS の音源をお渡しする。聴いてくれるといいな。

21時頃に荷物を纏めてホテルへチェックイン。
BATTLESメンバーへどこに向かうかざっくりと訊いておいた。
部屋へ。おお、1日が終わった感覚。様々な感情が溢れ落ちる。

まずは来てくれた友人らが飲んでいる場所へ合流。
皆さん楽しんでくれたようでよかった。
Johnのシンバルとハイハットが高いのは
マイクの被りを避けるためではといった話題で盛り上がった。

1時間ほどやって精鋭たちと渋谷へ移動。
某バーへ到着するとJohnがいた。
あれだけ飲んでまだ飲みまくっている…!
よし、ここで暖めていたあの話を切り出すぞ。

「John。恐らく何度もこの質問を受けていると思うけど
なぜシンバルをあんなに高い位置にセッティングしているの?
他の楽器と音が被らないようにしているからとか?」

『おもろいやん?(It’s fun)』

後世に語り継がれる名言の誕生。

精鋭たちとワイワイやっていると…
Jack…?????ジャック!?
Jake Buggの専属ドラマーでありセッション仲間。
おいおい、まさかここで会うとは。
照明のAlexはメンバー以上に陽気でメンバー以上に飲む。
すっかり意気投合。明日のライトワークも楽しみ。

こうして3時頃まで飲んで解散。
WARP Records の代表ドラマーといえるBATTLESのJohn Stanier.
U.K. チャートNo.1シンガーJake Buggの専属ドラマーJack Atherton.
そして物乞いドラマーのワタクシ。
米英日が音楽を通じて出会えるとはなんと素晴らしい。

ホテルへ戻りお風呂へ。
今日手に入れたばかりのMANDRAKEのCDを再生し
メロトロンの洪水に呑まれながら眠りにつくのでした。
同じ24時間にして最も凝縮された初日の終了。

追加公演決定!
2019年9月27日(金) / 渋谷RUBY ROOM
【RICH FOREVER SEMINAR vol.7tq】

#STDRUMS
Bi-syu (河内大和×横井翔二郎)

OPEN -13:30 START -14:00
ADV -2000yen DOOR -2500yen
※オールスタンディング(立ち見)

◆入場者全員に特製CDプレゼント! (非売品)

◎追加公演優先チケット予約:11月15日20時よりスタート
(夜公演にご参加されない方限定・先着順・お一人さま2枠まで)
※本公演は当日精算の予約受付のみとなります。チケット実券の販売ありません。
↓↓↓予約専用フォーム↓↓↓
https://www.rerure.com/blog2/rfs7_ticket
(※予約開始までアクセスできません)

○一般チケット予約:11月22日20時スタート
(どなた様でもお申し込みできます・先着順)

それでは、続きはwebで。チーン。

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