もう1週間ほど前となってしまいますが、
カクシンハンPOCKET08『冬物語』〜現実と夢幻のデッド・ヒート〜
中野ウエストエンドスタジオ公演にお越し頂いた皆さま
ありがとう御座いました!
カクシンハンのポケット公演への出演は
【ヘンリー六世3部作】【じゃじゃ馬ならし】【夏の夜の夢】
と続いて4作目。
気楽に観れる・ラフさを残すというテーマで
敢えて簡素な作りだったり、役者の着替えが見えたり…
【じゃじゃ馬ならし】ではドラムすら使わず、廃材や鍵などを叩いていました。
しかし今作の【冬物語】は結果としてポケットというより
本公演さながら。(果たしてこの区分が正しいのかも定かではありませんが…)
セットはあるし、場面展開もあるし…。
とはいえ他の劇団公演に比べれば、それでもまだ遥かにシンプルなのかもしれません。
僕がカクシンハンへ出演させて頂くときは
作品のあらすじとポイントを書いております。
今回はうっかり時間がなく作れなかったので
後日談としてお読み頂ければ幸いです。
【冬物語】はシェイクスピア晩年の作品だそうで、
悲劇と喜劇を掛け合わせた「ロマンス劇」なるもの。
翻訳家松岡和子先生によれば、当時ロマンス劇が流行ったイングランドで
シェイクスピアがやるからにはどうすると考えた結果
「ヒロインの死」が作品にありながらも喜劇になる作風にしたのだとか。
シェイクスピアの得意技(?)でもある無理矢理な展開でも、
物語を一貫して観ていると、最後の石像が動くシーンも何故か納得できる。
それはストーリ全体を通して何かしらの違和感が纏わり付いており、
即ち”tale=物語” 現実味を帯びながらもファンタジーであるわけです。
歴史的な要素が少ない故、かなりわかり易い作品だったかと思います。
この「わかり易さ」というのは今回参加して非常に興味深く、
例えば【ジュリアス・シーザー】は男達の戦争の話。
非常に身体的で、言うならばフォルテだらけのメタルな作品。
【夏の夜の夢】は常にフワフワしていて、テクノやアンビエントを感じさせます。
【タイタス・アンドロニカス】なんかも実にハードだったな…。
すると【冬物語】は何かというと「わかり易さ」
つまりポップスなんだなと。
わかり易く・シンプルな演奏ほど難しいものはないです。
音数は少なくとも音量や緩急で際立てたり。演奏技術があればいいわけではなく、
いかに歌・主役が目立つか。
歌いやすいドラム…といった世界。
シェイクスピアが様々な実験を通り越した結果、
最終的にポップスに辿り着いた…というのは音楽的観点からしても実にクールです。
そんな(勝手な)イメージもあり
今回は特にアンサンブルを気にしたドラミングとなりました。
時にドラムが役者を越えていい瞬間もあるのですが、
主役はヴォーカル。
メロディと歌詞を意識しながら、でもわざとらしくはしない。
この作り込みが「ポケット公演」を感じさせなくなった要因かもしれません。
因みに2点。
裁判における「神託」。ダイロンが叫んでいたアレです。
全てを見通している神のお告げなので、誰がなんと言おうと神託の内容は絶対。
一体どんな身分の人がどこまでの裁判に神託を寄越せるかは調べておりませんが、
劇中の裁判では王が裁きを受けることになり
しかし王を裁ける人間は他にはいないので、あのような後味の悪い結果となります。
もう1つ「ご名代」
王子フロリゼルと捨て子の女王パーディタがシチリアへ向かうときに
カミローから提案された理由付けなのですが、
簡単にいえば「王様の代わり」という意味。
レオンティーズとポリクシニーズの関係修復も兼ねて
シチリアへ戻れる切っ掛けともなるカミローの作戦だったわけです。
さらっと出てくるこの2つの意味がわかるか否かは結構重要ではあったので、
やはり事前ブログは作っておきたいところでしたね…。
もしモヤッとしていた方がこれを読んで納得して頂けるようでしたら幸いです。
使用キットはカクシンハンではお馴染み(?)Cocktail Jam Kit.
省スペースに色々置ける優れものです。
今回は使うスティックの種類が多かったので、ケースには入れず置くスタイルで。
その日その日の舞台で繰り広げられている音量と質感で使う道具が変化するので
やりながら色々模索していくのがとても楽しかったです。
#STDRUMS の物販もチェックして下さった皆さま、ありがとう御座いました!
もし買い損ねた!という方も、通販を随時受け付けておりますので
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カクシンハンでの一夏の物語もこれでおしまい。
週末にはRICH FOREVER SEMINAR vol.2
旅は続く…。
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それでは、続きはwebで。チーン。