12月18日
昨夜のライヴを終えて流石に疲れが露わになったか、早々に眠っていたようだ。
二人部屋。といってもただのダブルベッド。
エアコンは思った通りに稼働しないし掃除も行き届いていない。
決していい条件とは言えないモーテルでDerekと起きる。
一昨日はとても綺麗な環境であった。
この激しいクオリティの落差こそUSAらしさ。とのこと。
ネクロ魔メンバーとも合流してIHOPにて遅めの朝食。
パンケーキが有名なこの店。月曜日の午前中だというのになかなかの混みよう。
家族連れの賑わいが明るくていい。
さて、これより更に北のSeattleを目指す予定だが、
電車の脱線事故があった。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/18/washington-derail_a_23311309/
まさに渡ろうとしている道路。
死者も出てしまったらしく、ピンポイントな事件に騒然としたが
乗ろうとしている車線の反対だったため、我々の行動に大きな影響はなかった。
一歩タイミングと場所がずれていたらどうなっていただろう。
Portlandから更に3時間程北上してSeattleへ到着。
気付けば曇り空が雨に変わっていた。
我々(ZEROSHIKIメンバー)はチョッチさんの友人アレクの家に宿泊できるとのこと。
ツアー後にお世話になるらしいモリソン家へ一度寝袋などを取りに向かい
Maltbyにある彼の家へ。
元馬小屋だったらしいこの家。
アフリカで人生が変わり、ボートでの生活経験もあるアレク。
薪の暖炉があるワイルドな空間。
飲み食いして就寝。
12月19日
豪雨の朝。寒さで目が覚めるのは暖炉の薪が切れたからであった。
ライヴに向けての体調をキープしなければならない。
コーヒーを入れてウォーミングアップ。
初体験のオートミールと、今朝産まれたてのアヒルのゆで卵を堪能して外へ。
夜だとわからなかったが七面鳥や鶏が飼育されている。
敷地内には飛び散った羽と、その隣にはノコギリの様な刃物が置いてあった…。
今日はオフで観光。
中心街へ向かうにつれて天気もよくなってきた。
ダウンタウンのマーケットを散策。
Waterfrontが気持ちいい。
魚を投げ合う名物の魚屋を見てたらまさかのキャッチ役に選出。
スターバックス1号店。
ガムが一面に貼られた通り。
名物らしいクラムチャウダーを堪能。
マーケットの最下層にレコ屋があったので物色。やや高い。
夕日に圧倒されて移動。
【ネクロ魔&ZEROSHIKIツアーの思い出】
Seattleの"Pike Place Market" 名物、魚が空を飛ぶ魚屋さんでキャッチャー役に選出されたレルレ。 pic.twitter.com/POjhJ5hGeB— ユージ・レルレ・カワグチ#stdrums (@rerure666) 2017年12月30日
観光を終えて、モリソン家でのホームパーティにご招待頂く。
折角なのでとスーパーに寄って食材を買い出し。
意外とサーモンは高かったのでティラピアを購入。
調べてみるとティラピアはティラピア。
スズキ系らしいので何とかなるだろう。
肉はそのまま塩焼き。
片方はラムだと知らずに選んでいたが、結果的に美味しかった。
魚は特大ニンニクと共にアクアパッツァらしい感じに仕上げる。
いざ実食…
…臭い。
恐らくこの魚、薬草で合わせて調理しなければならないようだ。
(調べてみると臭いもあまり気にならないというレポートが多かったが、
この国(スーパー)で売っているものは少なくともそうではなかった。)
日々練習をしてきたのにライヴでギターの弦が全部切れたかの様な気持ち。
リトライしたいぜ。
この日もこの日でよく飲み、よく楽しむ。
12月20日
どうやらアレクの家に戻ってきていたらしい。
安定の寝落ちから起床。
暖炉の火が落ちると一気に寒くなる。
サバイバルを感じながらの夜明け。
朝食の買い出しのため、チョッチさんとスーパーへ向かう。
幸いの快晴。澄んだ空気が気持ちいい。
Flying Lotus級のマッシュルーム。大きな野菜は使い甲斐がある。
見回すとサーモンの切り身が安い。これは…。
というわけで早々のリトライ。
似たような方針で進めていたものの、鉄鍋とオーブンがあったため
急遽チーズと共にイン。
グラタンのような何かが完成。皮側も上手く焼けて美味しくできた。
しかし商品名に堂々と”COLOR ADDED SALMON” と書いてあるのは驚き。
昨夜は帰りの車内で延々とフリースタイルをかましたあと、
家に戻ればMANOWARの素晴らしさを紹介し続けていたらしい。
なんと正し…いや、厄介な。
というわけで食事のお供は引き続きMANOWAR。
我々の合い言葉が「イチブブン」になった瞬間である。
このとき、夜に待ち受けているドラマを知る者はまだいない。
行きの車では前に座らせてもらってDerekとおしゃべり。
このツアーでの運転をほぼ全部受け持ってくれている。
ツアー成功のためのバックアップも万全。なんてやつだ…。
アイドルのCDを色々流してくれて勉強しながらの車内。
…待て待て、なんでアメリカでアイドルの音源を聴いているんだ…?
ブレブレのDerekタソ。
入り時間の16時には既に夕日も見えるなか、
SeattleはStudio Sevenへ到着。
ZEROSHIKIとネクロ魔でのカップリングツアー最終場所。
文字通りスタジオが併設されているハコで、
ホールのサイズはLiquidroomクラス。
2階にバーカウンターがあるシステム。
考えてみればWhisky, THE ANALOGも充分に広いハコだった。
因みに、どこも基本的にはホールに飲み物を持ち込むことはできないらしい。
事前の告知ポスターがSOULFLY, nileと並んでいるのは感慨深い。
アー写が昔のものというのはご愛嬌…。
DJブースらしき足場を退かしてセッティング。
今日の機材はチョッチさんの仲間から事前にお借りして頂いたらしい。
チューニングも兼ねて広いオープンなサウンドを楽しむ。
ハイハットはistanbul. 刻み甲斐があります。
ネクロ魔メンバーはインタビューの受け答えもあり、
サウンドチェックスタートは18時頃から。
巨体なサウンドエンジニアの名前は”Chicken Man”.
昔からそう呼ばれ続けているらしい。
今日は4点。シンバルは2枚。
キックはミュートが入っていながらもノーホール。
上記のフライヤー通り、このハコはメタル系バンドが中心に演奏しているらしく
オープンな鳴りを上手く使ってもらえるか心配だ。
しかしヴォーカルマイクにゲートを掛けてしまったり、若干の不安がよぎる…。
サウンドチェック後、オーナーのトレイシーとご挨拶。
このツアーで会ってきた米国人でおしゃべりオブザイヤー受賞。止まらない。
聞くとTHRASH DOMINAITONでのNEVERMOREの公演に来ていたのだとか。
うっかりスラッシュトークをしつつ、ハコにご用意頂いたケータリングを頂く。
物販を組み立てながらリッキーと音の面で話す。
普段ビーストクラスのフロントマンがシャウトしている音響に慣れているPAが、
声量そのものも違うアイドル4人組+バンドのバランスをよく作れるとは少々考え難い。
仕方ないと捉えつつも、いざとなれば…?といった話をしているうちに開演。
この看板も最後の役目だ。
NEVERMIND THE DAMAGE
Neil Peartが大好きという、64歳のファンキードラマー在籍のバンド。
蓋を開けると親子で組んでいたバンドであった。
知人から貰ったという60’sアクロライトを軽快に鳴らす。
手数の雰囲気がパンクらしくてよかった。
音バランスはなんとも言えない状況というのが本音である。
ZEROSHIKI
機材のセッティング中にDamage,Inc が流れていた。
高校一年生の頃、これを聴いて衝撃を受け音楽/メタルにのめり込み
バンド活動をスタートする切っ掛けとなった1枚のラストナンバー。
十数年経って、西海岸のライヴハウスでのツアー最終日にこの曲を聴けるとは。
感慨も一入にドラムを組み立てる。
全体のサウンドチェックではあまりいい印象が無かったようだが、
個人的にはオープンな会場で心はよりフリーマインドとなっていた。
ライヴを重ねて、この日でようやく曲と演奏が合致したような印象。
大きな会場だからこそわかる「大きな振り」の意味。
どんなにぶっ叩いてもウルサくならない。
USAグルーヴのヒントを身を以て経験できた貴重な瞬間。
演奏終了後に颯爽とステージへ現れたのは…リッキー!
結局最終判断で、彼がPAを代行する運びとなったらしい。
確かにノーホールキックなのに何故かリム側にマイキングがしてあったり、
不信点が多かったのも事実。
心強い推しメン…プロデューサーだ。
そしてZEROSHIKIメンバーとDerekは驚愕した。
なんと、MANOWARが流れているではないか。
Heart Of SteelのPoundingが止まらない。
どのくらいの盛り上がりかというと、
この日のライヴレポートの”Special Random Side Note” に書かれているくらいだ。
https://eclecticartswa.blogspot.jp/2017/12/darkness-over-pacific-necronomidol-gig.html
フロアに歌いに行くも周囲はあまりお盛り上がりではないご様子。
この世はMANOWARで盛り上がるか盛り上がれるかの2種類しかない。
Hail And Killで閣下のモノマネをしてDerekはトドメを刺されていた。
(勝手に)大興奮の最中オケセットで始まったNECRONOMIDOL
…歌が…ちゃんと聴こえる…!
リッキー無双の炸裂。
フロアから見れる彼女らのツアーラストをDerekと肩を並べて見届ける。
呼び込みを頂いてバンドセットスタート。
鹿鳴館から始まり、
Whisky A Go GoとSoundBite Studioという怒濤のスケジュールを経て
Los Angelesから旅をし迎えたバンドセット・ツアーラスト。
気持ちは最初と変わらない。
楽しむだけだ。
変わった点があるとすれば…
ステージは、笑顔で溢れていた。
理解と共有が生む一体感。
お互いがサポートしていくポジティヴな力。
これぞ、ツアーだ。
これぞ、バンドだ。
なんと充実した時間だったであろうか。
真意を持って、いい演奏ができたように思える。
necronomidol was VERY GOOD pic.twitter.com/Dz9bo9Xtyb
— mikey666FADED (@mikeyfaded) 2017年12月21日
終演後、物販を終えて片付け。
機材を貸してくれた友人らが既に片付けをしてくれていた。
今回お世話になったSPEED COBRAとも今日でお別れ。
スーパートーキングマシーン・トレイシーを伺いつつGUINNESSを頂く。
本日で今回のツアーのバックバンドを務めて下さったZEROSHIKIさんとの最後のライブでした…!
最後の公演はオケセットでのライブ頑張ってきます…!
有難う御座いました??#ネクロ魔USTour pic.twitter.com/5CJKlgAlF6— NECRONOMIDOL (@NECRONOMIDOL) 2017年12月21日
記念撮影も終えて、ハコを出たのは24時頃。
米国のDenny’sにて遅めの夕食。
バーガーショップではないのに、ここにきてハラペーニョ入りハンバーガー。
ベーコンを焦げるまで焼くのがUSA流とのこと。
ここで奇跡のBGMの黒幕はリッキーだったことが判明。
彼自身が好きなのは勿論、
我々の圧倒的盛り上がりを察してセレクトしてくれたらしい。
推せる…推せ過ぎる…。
店を出て、挨拶を交わし、二台の車は別の方向へ。
今夜の別れは向かう方角のみならず。
Derek、リッキー、ネクロ魔メンバー。
本当にありがとう御座いました。
何かの終わりは、何かの始まり。
ZEROSHIKI一行はアレクの家へ戻り、
まずは暖炉を付けたあとに乾杯。
終えた。
果てなく飲むかと思いきや、流石にメンバー一同満身創痍だったか。
早々に床に着くのでした。
任
務
完
了
#stdrums -Shetuze's Clear
ストリートから【ライヴハウス】へ投下するMV第1弾!鼓膜突き破るトラックと、嫌になるほど叩きまくるハードコア・グルーヴィンドラム!
昨今の『横並び音楽シーン』に問う!爆裂セヨ!!!https://t.co/WUH6M19IxZ— ユージ・レルレ・カワグチ#stdrums (@rerure666) 2017年10月5日
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NEW AGE – NEW STYLE – NEW MUSIC VIDEO.
#stdrums – Shetuze's Clear
Booking for worldwide : Message or me@rerure.comhttps://youtu.be/hoAcQb98t10
stdrumsさんの投稿 2017年10月5日(木)
ストリートからライヴハウスへ向けたミュージックビデオ第一弾を公開!
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http://stdrums.rerure.com
それでは、続きはwebで。チーン。