数ヶ月振りに部屋の掃除を始めた。
洗濯物や細々した整理は勿論のこと、
キッチン周りや風呂場・トイレも入念に掃除する。
年を跨ぐ前の慣習として行われることの多い大掃除だが、
僕の場合は旅の前日を意味する。
帰ってきたときの「ガッカリ」を無くすためだ。
旅のお陰で部屋を掃除できる。とも言える。
パソコンをMacBook Proにして数ヶ月。
折角の旅でもあるし、最先端のipod(8G)の中身も少し入れ替えるかと。
ここ最近ヒットしたCDを取り込もうと本体脇へスライドさせた。
すると、いや、少し予感もしていたのだが、ディスクに縦のスレが付いてしまった。
それもなかなかに深い。
このまま、これから取り込もうとする名盤達にこの通過儀礼を浴びさせるわけにはいかない。
本体を開け始めたUSAツアー前日。
本体から光学ドライブを外すと、お互い単体では傷はつかないらしい。
つまり本体とドライブの隙間に傷がつく原因があるのだろう。
持っていたいつぞやのデータCDRを人柱に傷が付く箇所を追う。
突き止めたのは白いプラスチック部品。
ヤスリで削り、無事スムーズにCDが取り込まれるようになった。
試行錯誤・三度の分解により無事解決。
Keith Jarrettを読み込んだ頃、時計は既に午後9時を指している。
最終的に掃除と整頓が終わったのは23時前。
荷造りのチェックを終えて外出。
PSYのメンバー・常連さんでの忘年会が近所であり参加させて頂く。
出来上がった皆さんとワイワイ。マサミちゃんもいい感じだ。
お店は26時頃に閉店して、そのままユキオさん宅で2次会。
27時過ぎに皆さんに別れを告げる。
さらばアーバンドランカーズ。
何故ならば、今から羽田空港だからな。
一旦家へ戻りシャワーを浴びて、荷物を持って始発電車へ。
今回スーツケースは無くバッグ1つ軽装での旅だ。
ユキオさん宅最寄り駅に到着したとき、
まさか、誰かに会うかと思いきや、
本当にヨシエちゃんが乗ってくるとは。
更に行く方面も同じ。
今回の旅も既に大成功の予感しかしない。
5時半過ぎに羽田空港へ到着。
NECRONOMIDOL & ZEROSHIKI US West Coast Tour.
“DARKNESS OVER THE PACIFIC US TOUR 2017”
次第にメンバーも集まってくる。
どうやらネクロ魔とZEROSHIKIで飛行機が別便らしく、
僕はZEROSHIKIと帯同することとなった。
飛行機での長旅、もしネクロ魔メンバーが隣だったらどうしようか。
ひまりちゃんだったら昔の自慢話で場を繋いでいくしかない…!
こういった重なる妄想は杞憂でしかなかった。
現実は男5人の珍道中。
荷物を預けて搭乗を待つ。
今回軽装なのは1つに入国審査への懸念であった。
スーツケースドラムは持っていけない。
機材は現地での調達・レンタルをする。
こんなに荷物が少ないのは初めてUKへ向かったとき以来だ。
利用する航空会社は韓国のアシアナ航空。
まずは韓国へ向かう。
機内は実にシンプルで、USBポートなどは無し。
まさかUSAへ向かう便にも無いわけないよな…。
この短時間でも機内食が運ばれてきた。
チキンソテーにコリアンらしい辛いソースを掛ける。
これがなかなかに美味しい。
約2時間程でソウルは金浦国際空港へ到着。
ここから空港間の移動が必要らしい。
一旦入国審査・荷物受け取りを経て韓国へ入国。
外はマイナス2度。ほぼ同じ緯度にあるというのに鋭い空気が肌に刺さる。
所狭しとバスが次々にやってくるので戸惑いつつも、
インダストリアルな景色を経た約30分。
仁川国際空港へ到着。
再びチェックインを済ませてひと段落。後は乗るだけだ。
ここで入国方法の最終的な確認を済ませる。
SNSのアプリや連絡メールの削除もおこなう徹底っぷり。
万が一の万が一にも備えておかなければならない。
14時過ぎに搭乗。
流石にUSBや電源まで備えられていて、作業も色々できそうだ。
機内は満席かと思いきや空席もちらほら。
お隣チョッチさんとワイワイしながら離陸。
太平洋を越える旅の始まり。
寝ずにやってきた睡魔や疲れもあったが、
飛行機ではなかなか身体が思った通りにならない。
暫くしてドリンクと食事が運ばれてくる。
なんとプルコギ。生野菜・味噌・キムチまである。
これが大変美味しい。一度韓国内に入国できたし十分な観光気分だ。
ここで毎度おかわりを頂くのがレルレ流であるが、
お願いしてみるとまさかの門前払い。なにか悪いことをしたかな…。
空腹の空の旅となりそうだ。
一旦仮眠(気絶)して夜食のピザ。コチラも美味しい。
別の人にお願いしてみると今度はおかわりGET! くれるんかい。
荷物が少ない分macを持ってこれたので携帯のデータ管理とブログ。
携帯のデータをすぐに移せるのは大きい。
色々動画を撮影して素材を持ち帰りたい。
結局睡眠も上手く取れず、朝食のおかゆを経て
なんやかんやしてる内にロサンゼルス国際空港へ到着。
14日の朝8時に出発して、14日の朝8時に到着。
そりゃ時差ボケってのもあるもんだ。
ここからはメンバー一同バラバラにて行動。
まず指紋認証・顔写真撮影からESTAの確認。
アメリカは90日以内の短期滞在の場合この申請が必要となる。
その次に並んで入国審査。噂以上に混み合っていなくてラッキーだ。
結果、特に問題もなく指紋認証を済ませて入国完了。
荷物も受け取り、検査も問題なく通過。
安堵。
これに尽きる。
手荷物にバンド関係は一切持たない。
SNS・メール・画像等は全て削除。
Yシャツや襟付きの服装にする。
やり過ぎな印象もあるが、相手は入国する事前に個人情報登録・手数料支払いが必要な国。
これらが取り越し苦労で済むのであれば問題ない。
初めての米国本土。西海岸。
12月とは思えない暖かさ。それだけではないカラッとした気候。
空は雲一つない快晴。NOFXが生まれるのも理解できる。
バスで空港からUnion Stationへ向かう。
ここからは手段が無いのでタクシーでAlhambraへ。
招致してくれたDerekと初対面。
元”From a Second Story Window”のギタリストであり、
今はホラー小説家でもある彼はすっかり日本のアイドルに没頭。
「カオティックな空間にやられた」というのは
ギターを抱えながら観客にダイブする彼らしい発言だ。
面識あるチョッチさんとZEROSHIKIツアーの話が進み、ネクロ魔の名前が出たらしい。
一方その頃、チョッチさんがtaikan exorcist鉄井さんと出会い
こちらでもネクロ魔の名前が出る。
この偶然の共通点から話は一気に飛躍したのが9月。
10月にはもうツアー日程が決まった超スピードのスケジューリングであった。
ZEROSHIKIはドラムの正式メンバーが不在であり、
ネクロ魔のバンド演奏を務めることで
僕もこのツアーに同行できることになったのである。
近所のアジア喫茶店”Ten ren tea time” にてオススメのタピオカ(実に美味!)と豚骨ラーメン。
まさかのカルフォルニア初の食事はラーメンでした。こちらも美味しい。
中華風の炒め物はいかにも海外らしい甘めの味付け。
ネクロ魔メンバーの空港到着予定から2時間程経過しているが、
リッキーと連絡が取れないらしい。
分解して送ったギターや物販の整理をしながらDerekと話していて、
リッキーから連絡が来たのは更に1時間後であった。
どうやら荷物の受け取りで一苦労あった模様。
ネクロ魔一同アメリカに到着しました〜!
ロサンゼルスです??
今こちらは15:00です?#ネクロ魔USTour pic.twitter.com/ehUD3sqOjY— NECRONOMIDOL (@NECRONOMIDOL) 2017年12月14日
今回の機材車となるバンで再びロサンゼルス空港へ。
メンバーが集まった瞬間の達成感たるや。
夜露ひなちゃんは学業の事情で今ツアーはお休み。
4人となったフロントメンバーはこの短期間で
歌や振り付けの再構築をしてきたというのだから恐れ入る。
入国審査の話を聞くと何故かUS国籍のゲートに通されたり、
パスポートをランダムに集めて乱雑な振り分けで入国が許されたり。
米国人に会って入国審査の話をすると必ず”Sorry Trump”と言われる理由もわかる話だ。
陽も落ち始めたカルフォルニアを渡っていく。
やや渋滞にはまりつつ、18時頃にBell Canyonへ到着。
峠にあるセキュリティーの門をくぐっての高級住宅地区。
日本で言うところの別荘地のような区画だ。
(アメリカではよくあるものなのだとか)
Derekの尽力により、なんとカルフォルニアでの数日は
この一角にある大豪邸に住まわせてもらうことになった。
そう、あまりに巨大で「泊まる」というより「住む」が適切。
何棟あるんだこれは…?
家主の奥様であるマリアさんがお出迎え。
近くにコンビニやレストランがあるわけもなく、
ピザを注文しながら荷物の整理。
フライヤーが手元に無いハプニングもありつつ明日のスケジュールをチェック。
USAのドミノピザ。付属のソースが美味しい。
ビールが無いのが痛恨のミスであった…。
一通り食べ終えて 楽器とパッドを持って部屋で「カラ」音合わせ。
実はダイさんと合わせるのはここが初めて。
ほぼステージでのぶっつけ本番である。
この展開…先月くらいにも何処かで…。
終えてDerekの過去やっていたバンドの映像を見ながらカンバセーション。
彼のツアーに対する意気込みが伝わってくる。
クリアーに夜を過ごし、Flying Lotusを聴きながら夜空を眺める。
別棟からは曲を練習している4本の声が聞こえてくる。
明日はツアー初日2公演。長い1日となりそうだ。
#stdrums -Shetuze's Clear
ストリートから【ライヴハウス】へ投下するMV第1弾!鼓膜突き破るトラックと、嫌になるほど叩きまくるハードコア・グルーヴィンドラム!
昨今の『横並び音楽シーン』に問う!爆裂セヨ!!!https://t.co/WUH6M19IxZ— ユージ・レルレ・カワグチ#stdrums (@rerure666) 2017年10月5日
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stdrumsさんの投稿 2017年10月5日(木)
ストリートからライヴハウスへ向けたミュージックビデオ第一弾を公開!
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それでは、続きはwebで。チーン。