3月19日 (水)
8時に起きてレンタカーを戻し、大阪にてオフ。限界喉に向けて蜂蜜大根を作ったところ、ツカちゃんも少し前に同じ事態になっていたらしく冷蔵庫にストックがあった。喉スプレーとトローチのお差し入れに感激。
寿司屋に行きたいというノルウェー組が探してきたのは、インバウンドのぼったく…相場としてかなり高いお店。しかし何店舗か当たってみたもののどこも満員という高需要。打つ手なく結局そのお店に行くこととなった。18” のライドクラッシュを手に入れてご機嫌の Elias。赤貝の刺身でジャパニーズ嗜みを見せつける。
スタッフの方たちとカラスミなど仕込みの話しをしていたら、実験で作っているらしいイカの塩締めをサービスしてくれた。意外といい!この場所は奢ってもらって極限 RICH FOREVER。
Kai と Elias は明日に向けて解散。Posner と Isak はクラブに行くというパーティーモード (Socore Factory へ行ったらしい)。Espen と私は Flake Records のダワさんと合流。遂にちゃんとお話しができてよかった。お先に帰られて Espen に日本語講習をしていると入電あり。こうしてヒートくんも駆け付けてくれて気付けば朝方。長期戦闘型を残してしまった結果、無常にも睡眠時間は削れていった。
3月20日 (木)
タクシーで空港に直接向かうとリッチフォーエバーな入電があり、単独で伊丹空港へ向かう。(ツカちゃんお見送りありがとうございました!) Posner と Isak が別の飛行機だったため、荷物を運ぶことが困難だったようだ。
仙台空港へ到着。移動に身体が慣れてきたか写真が色々残っている。電車で市内を目指す。
こうしてノルウェー人史上初(?)空港から半田屋直行。家庭料理的で美味しいとご満足いただけた。サイゼリアも連れて行きたかったな。
喫茶店で少し作業をして FLYING SON 入り。このタイミングで明日 GOMESS のゲスト出演が正式決定。最後のプロモーションに向けてビデオを作成しながらのサウンドチェック・本番。
ここでメンバー全員の体力が底をつき、kokyu のライヴを私しか観れなかったのは痛手。共演者と繋がるためのブッキングツアーなので、特に kokyu は見て欲しかった。私もフロアとステージ袖を往来していたが「海まで」は目撃不可避。須貝さんから聴いたことのないノイズが加えられ素晴らしい疾走感。
ライヴを重ねてパフォーマンスが安定してきた #STDRUMS と Why Kai。そして FLYING SON という素晴らしい環境。各会場・共演者のお力添えあってのツアーであることを噛み締める夜となった。
Why Kai
#STDRUMS
kokyu
終演後片付けをしてメンバーが集まっている居酒屋へ。モンちゃん、アイベも居てくれて楽しい時間。残った Espen と今日のフィードバックをしながら、帰るタイミングでモンちゃん間一髪のブレイキングダウン。というかアウト笑。北欧の戦闘員からもう一杯提案をもらったが、流石に今日は体力を温存する必要がありそうだ。
3月21日 (金)
8時前に起床、即半田屋。ラーメンフェアにあやかり、Meltdown 直下の Espen とひと足先に都内へ。一時帰宅し荷物を整理のち、代田橋へ到着。
RUBY ROOM を経て、今日はトーマスにご紹介いただいた水野くんにローディーを担当していただく。共通言語を持つドラマーがいてくれるだけでこんなにも物事がスムーズに進むのか…。タイトなタイムスケジュールにも関わらず、順調にサウンドチェックが続く。物販を組み立てれば開場。
ツアー最中での自主企画【RICH FOREVER SEMINAR】は開催の感慨を味わう余裕もないままスタートした。大阪同様「距離順」で1番目は DEEPCOUNT。新アルバムのレコーディングを完了した状態で、リリースされている音源から1曲もやらないアクティヴな姿勢が素晴らしい。初めて聴いたときから “ぶったまげた” ラストチューンはやはり強烈だった。
2番目は BLONDnewHALF。FEVER のようなステージでのライヴは、近い距離感で沸騰していくスタイルとはまた別の味わいがあった。コズさんのプレイに Elias が反応していたのも嬉しい。シンバルの音抜けとタイム感が素晴らしいドラミング。
3番目に Bellbottom from 80’s。彼らの出演には明確な狙いがあったわけだが、思惑通りを遥かに超えた最高潮の反応。ステージとフロアの熱が一体となっていく素晴らしいライヴだった。あの場にいた人々は「ヤバい」が明確に 「確信」となっていく瞬間に立ち会った証人としてこの日を語り継いでいくべきである。
#STDRUMS は4番目。GOMESS のゲスト出演も込みでノンストップでタイトに35分の演奏。最後にMCを入れて、その間にステージ後ろでは機材転換が進んでいく。こうしてオンタイム進行のままラストの Why Kai。
リッチフォーエバーセミナーは【未知】に出会うためのコンペディションであり、自分が好きな音楽を理想の環境で体験する場所作りでもある。Why Kai の素晴らしい音楽を連日経験できる喜び。彼らのライヴは常にツアー中の「ご褒美」だった。
Why Kai
Bellbottom from 80’s
BLONDnewHALF
DEEPCOUNT
#STDRUMS
GUEST: GOMESS
DJ:
Posner
PHOTO:
Yujin Odaira
そしてイベント・各地へのツアーとは、画面上の情報では得られないリアルを肌で感じられる機会でもある。Why Kai との全国ツアー、そして RICH FORVER SEMINAR は実に正しかったと言い切れる。
音楽・舞台・表現が受け手の自己承認のために消費されているのはこの国で今になって始まったことではないが、SNS の普及で「消費者」の存在が不必要に見えるようになり、受け手側でのルールや階級が付くといった醜悪な状況が目に余る。
例えればそれは最新のiPhone など「金を払えば手に入るもの」を扱ってランキングを付けているような状況であり、作る側の経緯や努力には見向きもしない。それでいて「推し」などと周囲と帯になり無能な同調を垂れ流すクソキモい始末。
物事への固執は周りが見えなくなり、思考が停止しているときは周りが見えない。盲目。妄想。誤解。自分のことしか見えないため、相手がどう受け取るかも考えられずに一方的な意見を撒き散らす。「何も言わない」という選択肢は消えてしまったのだろうか。
「正しい」とはなにか。それは「正しい」を受け取った自身の肯定ではなく「正しい」に対してどう在るべきかを考えられること。表現を見た “自分” ではなく、表現に対して “どう在るべきか” を考えられること。
その土壌を作るには発信側が変わる必要がある。Michael Jackson の歌詞を借りれば「世の中をよりよくするには鏡に映った自身から変えよう」帯になり迎合するのではなく、内側を磨き、変えていく必要があると言い続ける。
こじつければ #STDRUMS 10年の集大成。この国での音楽・アートの在り方について真剣に考えているので、RICH FOREVER SEMINAR が「変わるきっかけ」の1つになれば嬉しい。サポートして下さった新代田 FEVER、出演者の皆さま、水野くんとトーマス、そしてご来場の皆さま、真実が飛び交う最高の夜をありがとうございました。私は自身の表現をこれからも追求していく。
終演後は BF80’s の仲間たちと下北沢で打ち上げ。スウェーデン “G三人衆” が合流してから HIGHEST BALL と共に MANNEGLASS FOREVER。
電話のスピーカーを耳に当てて通話する Paul の画面が後ろに座る2人組に見えていてコミュニケーションが始まったり、Albin の父親が画面越しに登場したり、常に高い水準にキープされた面白すぎる時間だった…。”G三人衆” とも今日でお別れ。明日の旭川に向けて適度な時間に帰宅。BF80’s は3公演完遂。ツアーは残り2公演。終盤さながら、このあと起きる不測の事態を我々はまだ知る由もない…。
https://shop.rerure.com/
それでは、続きはwebで。チーン。