渋谷 7th Floor
#STDRUMS presents
第十一回【U.K.初盤食堂】
ゲスト:山中明 (レコードバイヤー・ライター) 、諸石政興 (StudioMASS)
二大辺境!肋骨盤ソ連ファンク・レアグルーヴ & 最先端ノルウェージャズ・エレクトロ爆音視聴!
🎫入場料:¥1000 (予約不要)
🐟鮮魚のなめろう&特典付前売券:¥3000
🍷OPEN 19:00
山中明(レコード・バイヤー / ライター / 漫画家)
バイヤーとしてレコードを追い求める日々の傍ら、レコード文化の発展に寄与すべく各種媒体にてコラムや漫画を執筆中。著書に『ソ連ファンク 共産グルーヴ・ディスクガイド』、『アナログレコードにまつわるエトセトラ』、『レコードジャンキー富和』などがある。
美味い肴と至高のレコード…映画を観に行くようなお楽しみの夜。
1. オリジナル初盤レコード大音量鑑賞会
世界中で集めた必殺秘蔵のオリジナル盤を大音量で鑑賞できます。あの【名盤】をじっくり聴ける絶好のチャンス!デジタル音源との聴き比べや、レコード価格高騰と真価に迫るアカデミック体験。
2. 美味しい食事と音楽
お魚の刺身を中心とした主催者の手料理を味わえます。ご飯ものもご用意予定。お腹いっぱい、夢ザッパいっぱい。
3. ゲストとの即興セッションライヴ
現役ミュージシャンによるその場限りの即興ライヴ。飛び入りもOK!?
第十一回目はゲスト:山中明さんをお招きし『ソ連ファンク・共産グルーヴ』を紹介していただきます。当時のソ連で流通したと言われる使用済みのレントゲン写真を用いて作られた【肋骨レコード】などの実物を見られる貴重な機会です。一方でここ最近ノルウェーとの交流が深い #STDRUMS からは最新のノルウェーミュージックをご紹介。勿論 “U.K.” 初盤食堂ですので、山中さんの買い付けレコードから必殺の1枚を持ってきてもらったりと、盛り沢山な1日。
※通常イベント内ではジャムセッションが発生しますが、今回は一定数のミュージシャンが集まり次第ジャムセッションをおこないます。演奏したい方は楽器が演奏できるお知り合いをお誘い合わせのうえご参加ください。

渋谷 7th Floor
〒150-0044 東京都渋谷区円山町2-3
O-WESTビル 7F
TEL : 03-3462-4466
※座席をご用意しての開催となります。
盛り沢山な内容で、入場料はたったの ¥1000!予約不要。平日の夜に渋谷の7階へ立ち寄れば、都内の喧騒からかけ離れた至高の音楽体験があなたを待っています。鮮魚のなめろうと特典の冊子が付いたお得な前売り券も販売中です。

レギュラーゲスト:諸石政興 (マスタリングエンジニア / StudioMASS)
オーストラリア・ブリスベン州生まれ、東京育ち。2010年よりコンピレーションアルバムを中心にマスタリング業務をスタート。2017年には、デヴィッドボウイ・ジョンメイヤー・ノラジョーンズらを手掛けるSterlingSound のグラミー賞エンジニア、グレッグカルビ氏より研修を受け、洋楽のアプローチを学ぶ。イタリアのハイエンドケーブルメーカー”Reference Laboratory”総代理店。

主催:ユージ・レルレ・カワグチ (#STDRUMS)
バスキング (路上ライヴ) で世界各国を渡り歩くドラマー、ユージ・レルレ・カワグチのソロプロジェクト #STDRUMS。自作の楽曲とともにテクノ・ドラムンベースなどのエレクトロミュージックを人力ドラムで演奏する。2023年、異例のドラムソロにて “FUJI ROCK FESTIVAL” へ出演。平沢進+会人(EJIN)、ベッド・インなどへのサポート出演や、舞台演劇 “G.Garage ///” へのドラム(及び俳優)出演など、ロンドンと日本を行き来する活動をしている。料理とレコードをこよなく愛する。レコード・コレクターズ 2022年7月号【レコード・コレクター紳士録】掲載。

Who is #STDRUMS…?
バスキング (路上ライヴ) で世界各国を渡り歩くドラマー、ユージ・レルレ・カワグチのソロプロジェクト。2023年、異例のドラムソロにて “FUJI ROCK FESTIVAL” へ出演。料理とレコードをこよなく愛する。レコード・コレクターズ 2022年7月号【レコード・コレクター紳士録】掲載。
Spotify や YouTube などで音楽が “情報” として聴かれるいまの時代に、どれほどの人が「適切な環境」で音楽を聴いているのでしょうか。例えば (誰もが知っている) “The Beatles – Let it be” を、果たしてどれだけの人が『音楽として聴きたい』と望むのか。
1877年のトーマス・エジソンの発明からおおよそ150年の歴史を持つレコードとは、ターンテーブルだけではなくスピーカーなどのオーディオ機材も必要となります。パソコンすらなく、音楽を聴く手段がこれしかない時代。
そういった手間が掛かる環境下で聴くことを前提に作られた音楽とは『レコードとスピーカーを通じて初めて理解できるもの』だと言えます。ですので一概に「音がよい」というわけではありません。(なにを基準に「よい」とするのか…さておき…)
例えれば映画館のスクリーンと音響、ゲームセンターのアーケードマシンのレーシングゲーム…。”情報” からは得られない『体験』がレコードの最大の魅力です。

レコードで聴くべき音楽を、オリジナル初版で大音量で浴びる…。それはリリース当時の音質と衝撃を味わえる一種のタイムスリップです。なぜ The Beatles は「ロックンロール」と謳われるのか。LED ZEPPELIN の登場は当時どれほどの衝撃だったのか。KING CRIMSON のアルバムに収録されがちな長ったらしい「修行タイム」は一体なんなのか…。聴けば全てがわかると断言できます。
これはロックに限らずジャズやソウル、R&Bなどにも同様。MILES DAVIS を聴けばハードコアパンクを凌ぐ凶暴な演奏が収録されており、JAMES BROWN を流せば人は強制的に踊らされることとなる…。知識や情報では説明ができない『腰を添えてじっくりと向き合う鑑賞物』なのです。
発売日のインパクトが詰まった初版体験は、これまで聴いてきた音楽の印象を大きく覆すことでしょう。敢えてライヴハウスでの開催を選んでいるのは「大音量」というのがまた重要だからです。耳にした人がその “違い” に驚く瞬間を、これまでも多数目撃しています。
このような “初版伝説” は好きモノたちの間では割と「一般的」で、世界中の初版ジャンキー信者たちが語り尽くしておりますが、肝心なのは昨今のレコード事情にあります。

いま、レコードが再注目を浴びています。レコードは80年代以降 CD の普及により衰退していき、2000年代はネット上でのデータ化が進んでいくことで見向きもされなくなる存在でした。(当時の CD には「アーティストが一所懸命作った音楽をデータに取り込んで配布するのは止めてくれ」といった悲嘆のコメントが書かれていたり…。)
20年ほど前の中古レコードショップでは『CDで買うと高い音源がレコードだと100円で手に入る』投売り状態で、お財布に優しい媒体という扱いだった記憶があります。スラッシュメタルなんて大体100円。それが今ではオリジナル盤となればゆうに1〜2万円を超えて当たり前の事態。元々そんなに高音質でもなくB級な作品 (失礼) にも、希少価値という視点で目を疑う値付けがされています。
音楽ソフトとは “揃えるため” でなく “聴くため” にあり、全ての世代が買える相応の価格帯であるべきです。しかしながら初版レコードはいまや資産運用価値として高騰してしまっている。特に若い世代・ミュージシャンやエンジニアなど『同業者』には到底手が出せない、お金持ちの道楽へと成り下がってしまっています。
2020年にはレコードの売り上げがCDを上回たという報告がありますが、ストリーミング主流の時代でソフト全体の売り上げが落ちているのだから当然の話し。どれだけの人がレコードを「音楽を聴くためのソフト」として扱ってるか疑問視します。


私はまだ異様とも言える高騰を見せる前に、ロンドンでの路上ライヴの稼ぎを注ぎ込み初版を買い揃えてきました。現地で買っているため主にUK盤です。(↑当時買ったときの写真たち。MAGICAL MYSTERY TOUR はちゃんとUS MONO ) 今となっては「ラッキー」と言えますが、資産価値として持っていたいわけではなく、聴くために揃えたもの。どれも1枚1枚に思い入れがある大切なレコードです。
音楽ソフトは購入することで、作品をより深く聴こうとする意欲が沸きます。私がストリーミングサービスやYouTube を利用しないのは、音楽ソフトを売る立場だからこその反抗でもありますが、自分が好きで聴く “趣向品” は自身で選んで買いたいからです。
本イベントでは当時とは比にならない付加価値が生じてしまっているオリジナル盤レコードをミュージシャン・音に関わる人々にも体験してもらい、フィジカル・レコードの価値や「音のよさ」などのアカデミックな部分にも焦点を当てていきたいと考えています。作品にじっくりと向き合い、真の姿を【体験】できる貴重な機会です。音楽を鑑賞できる時間をお楽しみに。






料理はブログやSNSをご覧頂いている方はご存知の通り(?)、私の趣味でありライフワークです。ロンドンでの生活も自炊なくては成立しない要のスキルとなっています。
事務所へ遊びに来た友人に料理を振る舞い、必殺のオリジナル初版レコードを堪能するホームパーティーに飽き足らず、渋谷をプログレ地獄に陥れます。
主に魚料理・刺身を提供したいと思っておりますが、仕込み時間や環境がまだ見えていないため変化していく可能性があります。

現役ミュージシャンが主催する本イベントはライヴミュージックも楽しんでいただけます。ライヴとはその場でしか味わえない呼吸と空気から生じる『リアル』です。
さきに書きましたレコードという完成された音楽体験に対して、打ち合わせ無しの即興ライヴをゲストと共にお届け。録音物(レコード)とライヴの両方を味わってもらえる日にしたいと思っています。偶発性こそがライヴですので、ミュージシャン・ラッパー・DJなど、飛び入りも歓迎です。
レコード・食事・ライヴと盛り沢山な【U.K.初盤食堂】をどうぞお見逃しなく!
それでは、続きはwebで。チーン。





