思い返せばネット上で文章を書くことを20年ほど続けている。
最初はただの日記を書き連ねていて、バンド活動を始めると宣伝などが増えた。インターネットの普及に伴いSNSが盛んとなり、人々がアカウントを持つようになった。発信源も多角化し、手軽に情報を広めることができるようになった。気付けばブログは「大きな情報を纏めて伝える場」という位置付けにあるような気がする。
御多分に漏れず、昨今のSNSは荒れ果てている。無数の情報が飛び交い、根拠の有無を測るソースに根拠の有無が問われる時代。気付けば自分自身もすっかり麻痺していて、少し中毒気味になっているのも事実だった。
私のアカウントを覗いてなにを知った気になったのか、初めてお会いした方に一言目からキングクリムゾンの話しをされたときの違和感を抱き続けている。「お好きなんですか?」くらいの枕言葉はあっていいんじゃないか。隣で盗み聞きした会話をさぞ知ったように投稿し、逐一開催される「どっちが有識者か」のマウント大会。常時360° 全方位から無責任な発言が降り掛かってくる歪んだ虚空に自ら望んで滞留する必要などない。
今こそ、自分のスペースであるウェブサイトとブログを使うことに意味があるのではないかと。
勿論SNSの恩恵にもしっかりあずかっているし、お陰さまで今の自分がいるのも事実。ライヴやリリースの告知の拡散力には相当助けてもらっている。人生最バズりであろう「オウムがダンスフロアをジャックする動画」はオーストラリアの友人から送られ、それがブラジルにまで届き元動画の投稿主に挨拶できたり。
ポジティヴなイレギュラーとモラルのバランスが共存するインターネットが好きだ。
ライヴやイベントへ直接お越し頂ける方々は全員超味方だし、出会いのきっかけはなんであってもいいし、私はコミュニケーションを心から愛する男です。ただ、今の私は今のSNSでのリプライやエゴサを見てクスクスするのが難しい。時代は変わったと言われればそれまでだが、では私はネットを通じた言語化の発信方法と楽しみ方を改めて模索しよう。ツールとは「利用する立場」でなければならない。
ということで、今後は試しに「日々の投稿」をブログにしてみようと思っています。
ライヴだったり手が回らないときなど日々更新できない瞬間も訪れるだろうし、告知関係や動画投稿はこれまで通り続けるし、140文字以内で完了してしまう投稿もあると思いますが、日常の小さな報告を「私のスペース」内から楽しんで頂けたら嬉しいです。
rerure.com を取得したときの感動を、取り戻すぜ!
てなわけで。
“RICH GOLDEN STREET vol.4” を経てイベントはひと段落。水面下で動く幾つかのプロジェクト・計画…(言語は違えど意味は同じ)、その1つは #STDRUMS の新音源。昨日の “ライヴ音源生配信” の末尾にも書きましたが、春頃にいよいよ発売予定です。
現在はジャケットのデザイン・フォーマット・紙質の選定など重要な作業が続いています。デザイナー呼鳴手さんと改めて話して「ソフト文化を愛する姿勢」を改めて再認識。繰り返す歴史に於いて、時代が前だの先だのはどうでもよく、文化としてリスペクトがあるかが一番大事だなと。
少なくともデジタルに乗っかる場合でもサービスを「利用する立場」にあること大事で、レールに乗せられて「利用される側」になっては意味がないわけですね。これはSNSを有効活用できるかどうかと似ている。
#STDRUMS は音源リリース・ライヴを「文化事業」だと思って活動しております。今作もどうぞお楽しみに。
3月10日。
昨夜は自家製の塩辛で晩酌。イカは1杯買えば3つくらいレシピを作れるのも魅力の1つ。最近は味噌を強めにして野菜と合うようにしている。
知らないジャンルの音楽は「名盤」と付いていたら試しに手を出してみることが多く、最近はそういう出会いが多かったのでゆっくりと対峙して旨味を見つける時間を晩酌で過ごす。HERBERT – badly functions もその1つ。LPだと3枚組ですがE/F面が特に素晴らしかった。
制作の日々が続くとどうしても練習が疎かになるため、最近は寝起きにまずドラムパッドの前に座るようにしている。タスクが重なると頭が起き続けているのか眠りも浅い。
家の蛍光管が切れたのでネット経由で注文して先ほど復活。キッチン側の灯りが数日侘しいだけで随分とひもじい気持ちになった。家の整備が行き届いているという「通常」をキープすることは存外日々の生活に影響をもたらすようだ。
何が起こっているかがわからないのであれば、起きている事実のみを信じればよい。東日本大震災のとき、募金はどのように使われたのか、自粛とはなんだったのか、はたまた地震は人工的に作られたのか…。様々な憶測があるなかで、直接現地で見た「人と街が被災していた」という事実だけは変わらない。
新作の装飾について、素材が揃ったため呼鳴手氏と材料などを決めていると、雑談から思わぬ方針へ転がった。これは凄い。果たして発売の更なる延期を暗喩しているのか、それとも。
サンプリングに於ける作曲が始まった。制限と負荷こそが面白いものを生むのだと、チューニングを頑なに下げないギタリストのように感じることがある。スタジオではループのテストとパターンの生成。我が SPEED KING はスタジオワークに於いては一向にトラブることのない様子。
今日はもう少し編集作業をしてから晩酌予定。やる気も小出しということで。
それでは、続きはwebで。チーン。