このブログに於いて、ライヴ活動は重要な記述要因となる。
10月の北海道ツアーを経て、意図的にライヴを一旦停止した。
思い返せば ライヴ活動は絶えず続けてきた。
特に #STDRUMS が始まってからは路上ライヴも開始。
サポートも並行しながら、昨年のはじめから世情には大きな変化が生まれていた。
やらないなら、やる。
尚更増やしたライヴ&ツアーだが、特に明確な理由が無かったこともまた事実。
意欲を高めるため意図的に掛けていた負荷を、濾過せず直接受けてしまっていた瞬間もあった。
九州・北海道とツアーを経て、11月はパーカー&Tシャツの受注生産作業が控えている。
作曲など内側を磨く作業にじっくり腰を据えてみるのはどうだろうか。
止める理由もやや曖昧に、可能性を見据えての判断であった。
結果どうなったか。
夏休みの宿題を最後まで取り掛かれない性格であったことを思い出した。
いや、課題として『処理するだけの作業』であれば、まだよい。
作曲などの制作活動はインスピレーション次第の、言わば偶然の賜物。
期間を設ければ曲が生まれるというシンプルな構造とはいかない。
(作曲のセオリーを持っていたり、稼業としての制作は別かと思われる)
制作・作曲・練習など全てが回転した日は充実を認定し、晩酌も美味いだろう。
攪拌しなければ水もいつかは腐ってしまう。
受注生産品の発注・発送作業には充分と集中することができた。
パーカーの手刷り作業はグレーボディー に黒プリントも初挑戦。
黒ボディーと違い、浸透性が違うため想像以上のインク量を使用した。
D.I.Y.の商品を喜んで貰えるのは作り手として嬉しい限り。
Tシャツはボディー24色・プリント2色・サイズ5種類という240通りの組み合わせ。
予備の発注ができないため、1個でも間違えると大変なことになる。
特に「ホワイト」と「オフホワイト」がほぼ同じ色だったのには手を焼いた。
“LOTUS ROOT” の様々なカラーリングを目にする貴重な瞬間。
作り手のイメージを超えて、個々人の解釈にお任せするのは実に面白い。
沢山のご注文をありがとう御座いました。
曲のアイディア練りは牛歩で進行。
自転車の故障が影響し、スタジオへの道のりが遠のいてもいた11月。
(修理したので工程をいつかブログに書きます。)
約1ヶ月半振りのライヴを間近に控えていた。
ここで予想外の出来事が立て続けに発生する。
12月27日に自主企画が決まり、共演と発表の取りまとめ・各デザイン。
秋には発売すると当初予定していた新しい音源概要のデッドライン。
そしてライヴへ向けての新曲作り。
これらが全て、23日という同じ日付へ設定されることとなった。
ちょっと待て。1週間前は存分に昼寝をしていたではなかったか。
#カラスミドラマー日記 なんぞ余裕をぶっこき尽くしていた。
この落差は、一体どういうことだ。
身体が意識に追いついていかないような突風をモロに受けて、23日当日。
リッチフォーエバー旭川支部からの超絶ギフトの宅急便がアラームとなった朝9時。
まだ成立する形となっていなかった新曲を、人前で披露できる状態にすることはできた。
#STDRUMS は楽曲が発展途上であってもセッション・インプロという解釈で演奏する。
新曲が入れば当然これまでの流れにも変化が生じる。
曲順を組み込みつつ企画の発表ブログを仕上げ昼食を準備。
忙しいときこそ食事はしっかりと摂る。
だが言ってやりたい、1週間前のと今日との密度を相殺しませんか?
15時に調布へ到着。
色々懐かしい街だ。
駅前の開発も随分落ち着いたようで、見慣れない建物もチラホラ。
横に伸びる飲み屋街が風情あって好きだったな。
会場のCROSSヘ到着せんとするタイミングで、救急車の隊員が同じ建物へ。
まさか…?と思いきや、別の場所と間違えてしまっていたらしい。
開場前からスーパードランクパーティーが行われているハコかと思った。
入ればサイズ感と設備の整合性が実によい会場。
シンバルに独特な錆びが生じているのは湿気か、営業停止期間の痕跡か。
今日のスネアは久々にWFL Be-Bop Model。
暫く13″を使っていたが、本来の姿に立ち返りファンキーなサウンドを求めた。
ハイピッチの限界があるのはボルトの歪みが原因と睨み、近々交換してみようと思う。
サイドスネアはお馴染みのビールケーススタンド。
荷物にならないサイズのスネアスタンドを持ってくるのを常に忘れる結果である。
フロア中心部は揺れやすいらしく、本番は各スタンドをテープで固定することに。
12月27日・RICH FOREVER TRADITION 2021#STDRUMS + Bi-syu (河内大和×横井翔二郎)ドラムソロ×即興朗読ツーマンライヴ
こちらのフライヤーを即席印刷して準備完了。
ようやく今日という日を迎えられる体勢になれた。
一瞬タイムマシーン(レコ屋)に寄り道をすれば開演。
“near/far”
-Cross 2nd Anniversary with NGYL-
調布CROSSの2周年記念にお誘いいただいた。
1番目は “Ignition Block M”.
いわゆるニューウェーブ・ポストパンクのローサウンドに陰鬱なヴォーカルが響く。
だが物販の机の下からはROCK STAKKの袋がちらついて見える…誰か…いるぞ…。
バーカウンター側からステージを覗いていたのだが、景色そのものが非常にいい。
こういったライヴハウスの風景も少し久し振りに感じられた。
2番目 “Transkam” は、taikan exorcist でも #STDRUMS でも対バンしている。
気付けなかったのはベーシストが一時的にバンドを離れ2人組になっていたからだ。
替わりに打ち込みでベースを作り、尚且つ打ち込みの特性を活かしていたのがGOOD。
スネアは50年代のSlingerlandだという。ナカーマな世代の共演と言えよう。
3番目は今日の主催の1人であるNGYL氏率いる “GAKUDAMA”.
彼はドラマーでもあり、振り返ると【RICH BUDDIES vol.6】に来場してくれていた。
「対バンしましょう」という口約束が、意外な形で果たされたこととなる。
バンドはヴォーカルにエフェクトを掛けまくったダブ・ミュージック。
どっしりと構えたサウンドの裏に細かい手数のドラミングが印象的であった。
4番目は “FLOATERS” 個人的に大変重要な出演バンド。
旧知の方々はご存知の通り、ベースヒロさんとはREDWOOD BLUESからの付き合い。
まだ体型も細く、髭は適度に、髪もフサフサだったロバート・トゥルージロ時代笑。
お互い別のライヴの打ち上げを経て、朝の始発電車で鉢合わせたものであった。
あれから10数年以来の対バンである。
ジュンさん、ユウさん、そしてヒロさんの3ピースから成る轟音ドゥーム・スラッジ。
ど頭の1音のみの白玉サウンドを飛ばし続けるだけで血が滾る。
「俺たちは遅い(ドゥーム)から酒飲まなきゃな〜」と言い続けてるくせに速い曲が多い笑。
ジュンさんの手数が多いドラミングがバンドのグルーヴを回転させていた。
こうして5番目に #STDRUMS。
ライヴハウスでの対バンでしかなし得ないフロアの温まり方。
気合いの充満が今日が良い日という証拠だ。
こういう楽しいときこそ、心はクールであるとうまくいく。
青天の霹靂と呼べるこの数日間であった。
だが、無事に曲は纏まり、企画の告知も完了。
会いたい友人はフロアに集まり、素晴らしい空間を保持している。
そんな2曲目の新曲。
この瞬間のためにスケジュールを捻じ曲げてきた。
結果、ペダルのビーターが三度飛び、曲中にペダルを交換しての演奏。
特段のフィードバックを得られずに終えることとなった。
幸先も、途中経過も、全てが順調でも思った通りいかないのが、人生。
今日のライヴは人生の縮図である。
後半はただただステージでドラムを使って遊ぶ時間。
アンコールまでありがとう御座いました。
#STDRUMS pic.twitter.com/FGI1qXUtfc
— #STDRUMS ユージ・レルレ・カワグチ (@rerure666) November 28, 2021
トリの “Joseph of Kirezi” は若手プログレ・サイケ系のサウンド。
ベースヴォーカルというのが “よくわかっている”。
FLOATERS を見たからこそ、踏襲するサウンドには説得力が鍵となる。
こうしてイベントが終わったのは約1時間押しの22:30。
諸々がルーズなのも、これまで制約され続けてきた鬱憤の代償と言える。
お店のビールは瓶ものも全て売り切れてしまったようだ。
店長高木さんとの数年振りの再会も祝い、日付が変わる前に解散。
次回ライヴは27日土曜日、新宿ANTIKNOCK。
スタジオへ向かう足取りは、どこか熱を帯びているようであった。
RICH FOREVER TRADITION 2021 開催決定!#STDRUMS + Bi-syu (河内大和×横井翔二郎) ドラムソロ×即興朗読ツーマンライヴ
それでは、続きはwebで。チーン。