METAL TRASHING FIT II

by Yuji "Rerure" Kawaguchi #STDRUMS

#stdrums

20210116 #STDRUMS + IRONFIST辰嶋 〜RICH BUDDIES vol.2〜 渋谷RUBY ROOM

投稿日:2021年1月19日 更新日:

年始から楽曲の編集に明け暮れていた。
自身の中で小さなフラクチャーが見つかったような気がする。
同じ音楽活動ではあるが、作曲と演奏練習とは似て非なるもの。
全能力が一点に振り切れたような、ストイック極まりない人間であればまだしも。
起きては二度寝し、すぐサボり、夜は飲酒を勤しむ私はそうもいかない。
ラップトップでの作業を中心に1月の上旬が過ぎていった。
(余談だが個人練習とバンド練習もまた似て非なるものである。)

そんな体たらくの私、閃きとは何故ライヴ前日に訪れるのか。
原因は『やらなきゃいけない瞬間』が近付くからかもしれない。
そうとわかれば毎月イベントを組んでみようか。
こういった目論見が “RICH BUDDIES” 開催へ繋がっているのもまた事実。

1月16日の企画当日を迎えてもギリギリまで編曲。
手がつけられる箇所を残しつつ、楽曲を書き出してセットリストを組む。
データを取り込み、機材・物販・衣装、スネアスタンドを忘れずに。
家を出るまで少し余裕があったので採譜も手をつけて家を出る。

機材を持って出掛ける日が暖かいのは非常に助かる。
重い荷物も陽気で打ち消されるかのようだ。
渋谷RUBY ROOMへ到着して早速会場作りとセッティング。

フライヤーの印刷。取り置きリスト作成。物販設営。
辰嶋さんからは粋な入場者特典までご用意いただいた。
前回から1ヶ月しか経っていないのも影響してか、段取りもよく開場。

【RICH BUDDIES vol.2】
12月18日の第一回目を経て本日。
毎月イベントを運営するのは正常な世の中でも難しい。
しかしこんな世情だからこそやる価値がある。
前回がダメなら今日。
今日がダメなら来月。
フラッと遊びに来れる非日常を目指して。

そんな本日はEARTHDOM・当時のANTIKNOCKを思わせるフロア。
沢山の再会・生存確認が出来ている時点で今日の企画は成功と言えよう。
そうそう、本来ライヴハウスはそういう使い方もできる場所だ。
ちゃんと分別ある『大人な』喧騒のなか、”IRONFIST辰嶋” の登場。

ROSROSEの頃、当時の自主企画【キルユアセンス】にDie you bastard! をお呼びした。
幾多のバンドを掛け持ち・渡り歩き、自身のアティテュードを発信し続けるドラマーである。
昨年9月に DIGRAPHIA のサポートでお久し振りの共演。
MAX OVERHEAT のライヴでの演奏にパンクハードコアの真髄を感じた。
(この話をブログに書きたいんだよなぁ…!)
いつかソロ同士でのライヴを構想していた最中【RICH BUDDIES】が始まり即オファー。
即快諾をいただき迎えたのが今日である。

(余談:キルユアセンスは当時vol.2。SxOxB、Die You Bastard!、マシリト、imamon、ROSEROSEというラインナップで来場者全員に未発表音源CDを配布する【RICH FOREVER SEMINAR】の原型となったイベントである。またこの日はROSEROSEの1stアルバム “MOSH OF ASS” (1987年リリース)を完全再現、ライヴ映像/音源を収録し、画像のアルバム “DLIVE INTO MOSH OF ASS” として再発する試みがなされたイベントとなった。レルレ史上最速と思われるドラミングが収録されているのでご興味ある方はどうぞ。)

10数年を経て、ドラムソロ同士でイベントを開催する日が来るとは想像できまい。
新日本プロレスのテーマ(ELP)で入場する茶目っ気も束の間。
始まった瞬間、辰嶋ワールドがステージからフロアへと全快で押し寄せて来る。
突き抜け続けることで浮かぶ疑問が次々と解消されていく。
ギミックなし。音源なし。MCなし。休憩なし。
このまま行くのか…?
そう感じさせた時点でガッツリと傾いたドラムキットに釘付け。
ビートを中心としたソロ演奏のため、頭の中でギターリフが鳴り始める面白さ。
聴き手の想像力に任せる新ジャンル誕生の瞬間だ。

ハードコアパンクが唯一無二の点は、やり続けてこそ生まれる価値にあると思う。
時間という不滅の証明は、今から追おうとしても追い抜けない。
ライフスタイルがここまで直結する音楽は他にないだろう。
MAX OVERHEATで受けた圧巻をドラム1台でも証明する演奏であった。

#STDRUMS は引き続き新曲中心でのセットリスト。
辰嶋さんに影響されてハードな演奏になってしまったのは間違いない。
先月と違うアプローチをできたのは嬉しい。
そして何より、上手く叩けたか、より楽曲がどう鳴ったかが気になる自分がいた。
元来ドラム演奏をどう伝えるかをテーマに、路上で始まった #STDRUMS。
作曲はできないがドラムでなんとかなるだろうと思っていた。
これもまた、やり続けてきているからこそ見えてきた答えなのだろう。

キッカリ20時に終演。
分別ある大人たちはちゃんとそれぞれの帰路へ。
意気込みと、愛と、可能性を強く感じた一夜。
2021年、音楽をやり続けて初めて打ち上げもせず家に帰ったのが今日であった。
そんなときもある。
来月もRICH BUDDIESはあなたを待っている。

2月26日(金)
渋谷RUBY ROOM
RICH BUDDIES vol.3

#STDRUMS
RUINS alone (吉田達也)

OPEN – 18:30 / START -19:00
ADV- 1500円 (+1D) / DOOR -2000円 (+1D)

▼予約▼
https://www.rerure.com/blog2/ticket

第3回目はいよいよ登場、日本が誇るプログレッシブロック・オリジネイター吉田達也。高円寺百景・是巨人と多くのバンドを抱えるなか、RUINSの楽曲をソロで演奏するRUINS aloneにて出演。#STDRUMS とのプログレドラム頂上決戦が始まる…!

それでは、続きはwebで。チーン。

-#stdrums
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