10時のチェックアウトを済ませてカメイさんと合流。仕事とプライベートの2台持っているうちの片方の携帯電話を紛失してしまったらしい。ひとまず連絡は取れるということで移動を決める。
徳島駅にてnt と合流。すっかりフレンドシップが形成されている2人。
曰くこの場所の電車はガスで動いているため、パンタグラフが無いのが特徴。向かい合わせの座席で出発を待っていると「ちょっとお待ちを…」と、割としっかりした量の缶ビールを買ってきてくれたカメイさん。盛り上がるnt。
こうして中年修学旅行の始まり。車窓からの眺めは今ツアー最高の1つと呼べるもので、河川や田園を水平線と共に横切っていく。動力を使わずに慣性で進んでいく無音の時間があることを喜ぶ nt。
次第にビルや工業地区が現れ、12時半過ぎに高松駅へ到着。
熟年の何かを感じるバディーズ。
「まずは上に行きましょう」と案内されたのは、駅構内2Fにある立ち食い寿司屋さん。人気店らしくカウンターが空くのをしばし待っての入店。
流石に午前中から電車で飲むことは拒否したが、こればかりは仕方ない。素晴らしいコストパフォーマンス。やっぱり鯛が美味しい。
お腹も満たしてタクシーにて会場付近まで移動。
街にはしゃぐ人々と『一福』へチン入。
先ほど食事を摂ったばかりでは?と思うが、夕方には閉まってしまうらしいため不可避。丼にうどんを盛ってもらい、出汁を自分でかけてトッピングを選ぶ噂の香川スタイルを遂に味わう。コシの強い食感は確かに初めての経験。では生のうどんを東京に持ち帰れば同じ結果になるかというとそうではなく、やはり当地の食材・水を使うからこそ完成するものなのだろう。お店を出る直前に机に携帯電話を置いてトイレへ行くカメイさん。予想通りお店を出るときにはその存在を忘れていた模様。
16時頃に “TOONICE” へ会場入り。名前をずっと聞いていた店内にはフライヤー・ポスターが壁を埋め尽くし、全国各地からツアーバンドが空間を共有してきたことが伺える。フジモトさんのワンオペにて進行するサウンドチェックだが、尋常ではないスピードでの進行。
音の出かたなども細かく相談できる最中、オーディオインターフェースの音量が突如下がるトラブルにも見舞われる。そういえば 四次元に忘れていった ipod をこの店へ送ってくれたそうなのだが、まだ届いていないそうな。急な提案もあり、即席にてトラックを構築。
サウンドチェックを終えて近くの松乃屋で今夜に備える。不思議とご飯が美味しい。戻ると礼節のないものが目と耳へ入ってくる。
気分
落ち着いている。不意な苛立ち。
ギグ
Dead Pudding:カメイさん率いる4人組バンド。ジェント・デスメタルなどをプログレッシヴに構築された冷徹なサウンドに咆哮が乗る。やはり彼がいるとポップなのだ。フロントマンに必要なものとはを考えさせてくれる。余談ながら Pudding をプリンと読むと知ったのは後になってからの話し。ライヴ中にスネアのスナッピーを注文して送り先を火影へ指定する。マイクに頭をぶつけたらしく流血するカメイさん。
#STDRUMS:サウンドチェック時から期待されていた音の分離がTOONICE には存在していた。ローファイ・DIYな作りの会場が好きなのは結果的に部屋鳴りが活きているからだが、力強い音響がダイナミクスを整理させ、明確にそれぞれのスピーカーを鳴らしてくれてると、自然と新しい提案が舞い込み EAR INFECTION に変化をもたらせた。リムで指を流血。フロアを覗けば最前列でカメイさんが喜んでステージを見守ってくれている。
nt:「nakaitodhifumi です。」から暴虐的といえるキックに撃ち抜かれた offset。2曲目 ranjiku から参加。doors から oval という珍しい流れで本編終了。アンコールにカメイさんを呼び込み、九州で揖斐さんとセッションしていた楽曲にアレンジを加えたものを3人で演奏。四国ツアーの総まとめは元より、揖斐さんとカメイさんの繋がりが今回のセッション曲に意味合いを与えてくれた。
TOONICE に何故ツアーバンドが集まるのか、音を出せば理解ができる。いいライヴハウスにいいスタッフあり。新たなる認識を得ることができた夜であった。さっこさんのご協力も経て物販を終えた。
終演後は近くの焼き鳥屋にて打ち上げ。会場でカメイさんと仲良くなった方々も合流。出演者・オーディエンスと分け隔てなく交流できる状況が最理想だがそうもいかない。なぜか。不意な礼節然り、思えば随分と苛立ちを溜め込んできていた。なぜか。当ブログ然り、帯を成して周囲と同調する他意なき無自覚の仕打ちへ。分離と現象。音楽と表現を真摯に受けてくれる方々に感謝しながら楽しい時間を過ごし、カメイさんは2台目の携帯電話を紛失する。
向かいのバーにてさっこさんとの4人で追加の一杯。振り返りながら解散直前、深々とお辞儀をしたカメイさんの身体から転がり出てきたのは玉虫色の携帯電話であった。一件落着。もうnt のライフはゼロよ。RICH BUDDIES JAPAN TOUR 2022 “死國”編、完遂。
それでは、続きはwebで。チーン。
RICH FOREVER TRADITION 2022 開催決定!#STDRUMS + Bi-syu (河内大和×横井翔二郎) 12月27日 渋谷RUBY ROOM