ミラノのキャンプ場にて午前中に起きる。
メンバーも起き始めて自然と車内の片づけが始まる。
旅を初めて数週間、この旅なりのサイクルが出来つつある。
昨日は夜に到着したためよく見えなかったけれども、
多種多様なキャンピングカーが整列している。
曰くキャンピングカーでのキャンプは1つの文化として定着しているらしく
数日~数週間キャンプ場で寝泊まりをするらしい。
確かにどこも洗濯物が干されているのを見ると、短い期間ではなさそうだ。
Billは「家があるのにわざわざ来て生活する意味がわからん」
と言っていたけど、いやいや我々も似たような…いやそれ以下なような…。
昨夜シャワーに入っておいたのも功を奏し、サクッと片付けてキャンプ場を後にする。
場所代は一泊5人で€69。結構するなぁ。ハイソな遊びのようです。
さて、ミラノからパリを目指して移動開始。
スイスとの国境沿いを通っていくため、山道に突入。
標高はグイグイと上がっていき、フランスに近付くにつれて雪山や滝が現れます。
この辺りはガソリンが高く、安いスタンドを探しながら動いていたのですが
いよいよ諦めて入店すると、その同時にガス欠。あぶねぇ~。
リッター€1.59。この辺りはシビアに計算しながら動いていきます。
フランスとの国境は反対車線に長蛇の列ができ、
恐らくテロ対策かなにか…何時間待ちを食らっているのだろうか。
フランスに入るだけで€58。その他含めて約€100はかかってしまった。
曰くミラノから入国する道はここしかないらしく、お高くみられているらしい。
さて無事に入国し、またもガソリンスタンドへ寄る。
なんでも車の運転に違和感があり、更にバッテリーが充電されないとのこと。
停めて裏側を見てみる。奥では女性が何やら悲鳴を上げながら泣いている。
すると、なにかケーブルとベルトを引き摺っている箇所を発見。
恐らくこのベルトがバッテリーを充電させるのだろうと。
運転の違和感はパワーステアリングの異常。
スペインにいるときに契約していた保険会社に連絡する。
どういうことになったか不明だが、近くの整備工場まで車を移動させる。
そして今日は日曜日、整備工場は稼働していない。
というわけでフランスの山奥、Les Houchesで立ち往生となってしまいました。
激しい運転で約3000kmをここまで来たのだから、むしろこれまでよく何もなかった。
丁度雨も降ってきてしまい、2時間後にようやく外へ。
圧倒的なスケールの山々。どうやらスキーで有名な地区のようです。
近くにあるホテル兼レストランを覗いてみるものの、予想通りかなり高い。
隣町はリゾート地で有名なChamonixらしい。従業員さんは歩いて行けるのではと言っている。
時間はたっぷりあるので、指示された方角へ歩いてみる。
しかし数キロ歩いたその先にはトンネルがあり、
真っ暗になってしまった帰りも考慮すると危険が伴う可能性があると判断。
戻って右往左往し、最終的に西側に歩いていくと小さな街を発見。
恐らくLes Houchesの中心なのだろう。
この付近にあったKITSCH INNが妥当という結論で、この店に入ることとした。
ライヴバーとしても経営しているらしく、BGMにはレッチリが流れている。
ビールはピッチャーで頼むと安かったので、グラスに小分けして取り敢えず乾杯。
我々が迎えたハプニングとは対照的にまったりとした時間が流れている。
携帯充電のアダプターを忘れてしまったのでお店が貸してくれるものの、
非常に反応が悪く結局Billのものを借りて、お店のアダプターは外付けバッテリーに使う。
暫くして様子を伺うと触れないくらい発熱をしていた。大丈夫かなこれ…。
メンバーと話しているとカウンターで飲んでいたDavidが輪に入ってくれた。
シアトル出身らしく今はこの店のキッチンで働いているらしい。
そういえばさっきまで働いていたホールのおねーちゃんも飲みに参加している。
いい時間になってきた所でBGMがツェッペリンに!Nathanと大盛り上がり。
我々が在る処にツェッペリン在り。
5列式の自家製?ジェンガで遊びつつ、気付けばビールのおかわり。
こうなってしまった以上は楽しんでいくしかない。
遅い時間まで居座らせてもらい撤収。また来るよ。
木々が香る夜道は街灯がしっかり照らされて意外にも明るい。
どんどん減っていくお金のことを少し考えながら眠りに付くのでした。
それでは、続きはwebで。チーン。