ドイツはミュンヘンの朝。近くの芝生でストレッチ。
飛行機の長旅に加えて今回の車中泊は腰と膝に来るようです。
暫くするとメンバーも出てきて、近くのカフェで一服。
都心に駐車できるとお店が近いので助かります。
ロンドンでお世話になってるスーパーマーケット"LIDL"はドイツ発祥らしく、
早速見つけて入ると嗅いだことのあるパンの香り。LIDLの匂いです。
パンやらスイカやらメロンやらを買い出して車へ向かう。
途中パトカーが走ってて、なんやらかんやら〜と茶化していると
そのパトカーは我々の車を目指していたわけです。
最初は持ち物検査くらいで終わるかと思いきや、警察がどんどん増えてきて車内を調べ始める。
ギターやアンプを触るのはいいけど何故そんなに落下させるのか。
遂には麻薬犬が登場。勿論丁寧なんてのは存在しないので引っ掻かれまくる荷物たち。
写真のような惨状となりました。
更にBillには嫌疑がかかり警察署へ留置となってしまいました。
一応書いておきますが、我々はクリーンですよ!
後から聞いた理由としては、どうやら街の中心部にはゾーンがあって、
その中では低燃費車(厳密には不明)のシールみたいなものを貼らなければならないと。
簡単に言えば我々の車そのものがミュンヘンの都心では違法らしいです。
印のない、外の国からの車を異変と感じて警察が集まったということ。
ヒッピー風貌のスペイン人たちとちんちくりんな日本人がいれば確かに怪しいか…
Billはドレッドに髭面というのもあって持って行かれてしまったと。
それはそうだとしても、認めるにしても、なかなかに酷い扱い。
持ってきた組み立て前のCDも見事に傷付き、10枚程が販売するには難しい状態。
更にどういうわけだか、3枚が行方不明。持ってき忘れただけ…?
警察はやりっ放しで、何も言わず帰っていきました。
途方に暮れながら荷物を片付けていると、自転車を漕いでいた地元の人が
"Welcome to Germany"と。
なるほど。これは日常のようですね。
そりゃSodomもファックザポリスって言いますわい。
荷物をざっくりまとめ直して、疲労困憊のなか我々がやれることを考える。
そりゃバスキングしかないわけです。
傷付いたCDはフライヤーと一緒にフリーで配ることにしました。
ミュンヘンは中心部のKarlsplatzへ先に降ろしてもらってセッティング。
強風で噴水から水が飛んできたりしつつも早速叩いてみると好反応。
ダメージCDもあっという間に無くなりました。嫌な思い出は消えるに限る。
親子が多くて、こどもたちが沢山踊ってくれました。
手拍子が起きたり、いい反応がずっと続きます。
日本人の方も何人かいらっしゃいました。
雨が降ってきたので一時中断。
その間アーチの下で演奏するJaviとNathan.
我々の気持ちは同じなようです。ランボー怒りのバスキング。
雨もひと段落したのでラウンド2.
人通りが少なくなりつつも引き続き反応がいい。
警察で嫌な思いをしたけれども、地域の人々は皆いい人です。
止められることなく合計3時間ほど。よく叩きました。
終えてJaviたちと合流し、バスキングを見てくれていたベロニカと少し外れにあるバーCorleoneへ。
ライブもやるバーらしく、プロジェクターと耳に優しい音楽が流れている。
サンパウロから来ているカップルや、近所のエンジニアの方々とワイワイ。
バーのマスターもとてもいい人で、ビールが何故がどんどん値下がりしたり、ショットをサービスしてくれたり。
ここでようやく自分たちの時間を得られたような気がしました。
閉店と共に移動。
外に出るやいなや、まさに「バケツの水をひっくり返したような」雨に遭遇。
シャワーかってくらいも物凄いものでした。
10分ほどで止み、トラムを使って無事に車へ戻り、眠りにつく。
昼から散々なこととなりましたが、
結果的に強い団結力を生んだ1日となりました。