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とあるネジとの物語

前回の記事に予告として書いた夢の話や、
先日行なったレコーディングの話等々、
書きたいものが貯まってきているのですが
僕はこの大航海を真っ先に記録して皆様に伝えるべく、
朝早くからモニターの前に座っている。








その、先日のレコーディング時
dw9002ペダルのセッティングでフープクランプをいじっていると、








「ベキッ!」








~この音こそが物語の始まり~









ファイル 217-1.jpg
ネジが金属疲労で折れてしまいました。
これはどこの部分かというと、









ファイル 217-2.jpg
フープクランプの支柱です。(写真は左足側です。)
写真は外してしまいましたが、
このネジにクランプとストッパー(折れたネジについてるやつ)
が乗っかっていて、ストッパーの位置関係から無理な力が掛かったようです。


ヴィンテージ楽器と向き合っている僕からして、
ネジの故障や折れは日常茶飯事。
リアクションこそオーバーでしたが、
まぁ別に分解してネジ買えば良いんじゃね?
と。
とりあえず左ペダルのネジ貰っちゃえばいいんじゃね?
と。
↑写真の両サイドにあるネジ外せば取れるんじゃね?
と。








この中途半端に慣れた思考が大きな過ちを生むのでした。


ネジは3本。
センターの1本目。


…堅い…。


この手の機材にはネジにロックが塗ってあって堅いのです。
何とか外せる。








2本目。その両サイドのネジ。


…堅い…。


…堅過ぎる…。


おお。


ようやく緩んd















ファイル 217-3.jpg
戦慄


折れました。
ナットは取れずに折れました。
ナットの下にワッシャーが噛ましてあって、
緩まない様な構造になっているのに折れました。


まぁしかし取れました。









不安を抱えてラストの3本目。


…堅い…。


…堅過ぎる…。


というかもはやこれは…















ファイル 217-4.jpg
もう回せまてん


この恐るべきナットには接着剤ががっつり塗られており、
どんな激しいプレイでも緩まない構造になっていたのです!
構造っていうのか。これ。


このネジは両方からペンチで挟んで無理矢理回し折るという大技で外す。









ファイル 217-5.jpg
アンダープレートから外れた喜びを全身で表現するdw9000.


これようやく目的のネジに手が届く!
いざ勢い勇んでドライバーを握った!









…堅い…。


…堅い…


…堅い…









無理でした


ハガレンの世界だったら2本のネジと等価交換で、
太い1本のネジが手に入る筈なのに…。
真理の扉の代償は大きかった…。








というわけで移植作戦は失敗に終わり、
とりあえず近所のホームセンターでネジ探し。


「あのーすみません」
と、店員さんとの会話はもはや覚えていない。


そう、dw9000のネジは、インチ規格のネジだったのです。
日本で使われる一般的なネジはミリ規格。
1インチ2.54cmと25mmが合うわけありません。
ストッパーを生かさなければ使えない状況。


インチネジを探さなければ先へは進めない…!


愕然としながら、とりあえず折った2本のネジに近いものを購入。
こちらはナットで締めているものなので、穴さえ通ればOK.









ファイル 217-6.jpg
まずは左ペダルを復活。
というか自爆再生。
見ての通り、取りに行きたいネジの位置と、
アンダープレートの穴の位置がずれっずれ。
MADE IN TAIWANのステッカーが光りますが、
多分これは元々合わせるつもりの無い位置でしょうな。
しかしそれにしても雑な構造です。









さてライヴを今週金曜日に控えたレルレ。
まずは折れたものを元にサイズを調べる。
定規を使って予想される太さを当てる。
更にインチ(UNC)規格は、ネジ山の数が決められているとのこと。
1インチの中に目がいくつかを調べる。
ひい、ふう、みい…。


こうしてようやく探し当てた規格…。









1/4-20UNC 長さ1"3/4









これしか…ない…!!!!!!!!!!









某大型ホームセンターで近い規格のネジがあることを調査。


そして









ファイル 217-7.jpg
とうとうここまで辿り着きました。


長さが違います。


もう私にとってはそんなことどうだっていいんです。









ファイル 217-8.jpg
削ってしまうことなど、もはや苦にもなりません。








あなたが。
ここにいてくれれば。
それでいい。








そんな簡単なことにどうして今まで気付けなかったんだろうね。









ファイル 217-9.jpg
大切なものは、折ってから始めて気付くといわれるけど、


本当にそうだったんだ。


もお~
ひとりで~
あるけない~
















というわけで、
dw9000シリーズの分解にはくれぐれもご注意下さい。


探している方用に↓


フープクランプネジ:1/4-20UNC 長さ1"3/4
(太さ約6.3mm 1inchの中に20山 長さ約44mm)


アンダープレートを止めてるネジ(一応):3/16-24UNC
長さは届けばOK.









それでは、続きはwebで。チーン。

コメント一覧

ゴメ - 2013/02/28 (木) 11:44 Edit

おもしろすぎですww

みつ - 2013/02/28 (木) 12:25 Edit

大事なものは失ってからその価値に気づき人は深く後悔するもの…。そうしながら人は成長するのです!俺も失ったNuclear Deathのアルバムの大切さに今更ながら気づき深く後悔しています。新品デッドストックをギリシャの店で見つけました。もう離しません。

ANTHEM_JOURNEY - 2013/02/28 (木) 13:00 Edit

dw結構というか、かなりの高級品なのに仕事雑ですねw

ああ、
失う物なんて〜
何も無い〜

あなただ〜け〜♪

ななし - 2013/02/28 (木) 13:46 Edit

ネジ1本でも大事な部品ですからね!
どんな苦境でも乗り越える……
これぞレルレさんクオリティと言ったところでしょうか…(笑

でも、レコーディングはどうされたんでしょ?(笑

Rerure メール URL - 2013/03/01 (金) 13:06 Edit

ゴメさん>
よかった…!楽しんでくれる方がいるからこそネジを折った甲斐があるようなものです。
昨夜はニッシーさんらと呑みましたよ!

みつさん>
うおーNuclear Death持ってないです!いいなぁ。
(羨ましがるべきものなのかがわからない。笑)

ANTHEM_JOURNEYさん>
ねー流石made in america!!
雑っていうか、非効率なんだよね。(笑)

あふれる~♪

ななしさん>
特にこの部品は無いと使えないレベルの重要なものだったのでかなり焦りました。
最近ドリルが大活躍です。(笑)

レコーディングは、実はペダルとバスドラムがかみ合ってない状態のままやりました。(笑)

みつ - 2013/03/03 (日) 15:38 Edit

Nuclear Deathはまさに神ですな。今度メタル談議でもしましょー!

Rerure メール URL - 2013/03/04 (月) 09:11 Edit

おお是非!最近お会い出来てないですからね~。
jaka'zは行かれてますのでしょうか?

みつ - 2013/03/04 (月) 12:36 Edit

実を言いますと去年の秋くらいから行ってないんです…。来月どっかで時間作ってメタル談議といきますかー?