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20140411 part.2 HEATHCOTE

ジャンベで手をすっかり腫らせてLEYTONSTONEへ向かう。
週末はどこもしっかりライブをやることが多いみたいで、
クラブバンドがゆるめにギグをやるパブを探したら
やや地方にまで来てしまった。









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出迎えてくれた空。









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奥行きの深さよ。









パブのHEATHCOTEへ到着。
店へ入るものの、バンドの影どころか楽器もない。
しかし聞いてみると、そこ辺りでGIGをやると
フロアへ指を差して教えてくれた。
見やすそうな席へ座る。









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実は今回の旅には同行者がいた。
イギリスへ行くことを伝えた数日後にチケットを取る
フットワークの軽さを持った男。
キャバンクラブの壁を見て泣いた男。
DYLAN来日のために一週間で帰国する男。
たっちゃんである。
それぞれ別で航空券を買ったのにも関わらず、
席番号1つ違いの同じ便で海を渡った男。
最近写真を撮る際変顔にハマる男。


少し郊外にあるだけあって、
ビールは1pint 3£。
食事も安くて美味しい。
特にハンバーガーは肉の旨味が深くて最高に美味い。
都会の喧騒を離れた落ち着きを持っている。
地方のパブは大変居心地がいい。


シェアメイトも合流して飲んでいると、
クラブバンドと思われるメンバーが到着。
椅子をどけて機材を搬入し始めたので
ライブは行われるらしい 一安心。
いわゆる、普通のおじさんたち。
だがここはLONDON.
きっと超絶なプレイで圧倒してくれるのであろう。
セッティングの様子をみていたら、
メンバーの1人が机に飲み物を置いたので
ジャムで参加させてほしいと話しかけてみる。
2ステージやるけど、流れ次第かな。という返答。
どうなるかな…。


予定の大体の時間からライブがスタート。
iPadを使ったプロンプターがあったので予想していたのだけど、
カバー曲中心でのセットリストだった。
T.REX, QUEEN, BOWIE, BEATLESメドレーと、
日本でも見られそうなヒット曲のオンパレード。
それよりも気になったのは、その演奏クオリティだった。
へた。
特にベースが壊滅的で、ソロパートになると
ドラムが参加して何とかビートを確保する程。
初っ端からTHE MONARCHで
最高峰の演奏を見てしまっていたので、
へたなバンドがいることに
妙な安堵感を覚えてしまったのである。
外人神話、崩れたり。









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1stステージが終わると、ドラムのメンバーが
セットリストを片手に僕に話しかけてくれた。
CROSSROADは叩けるかい?
できるよ!
じゃぁ次のライヴの1曲目をやってくれないか。
なんてこった。
ジャムどころかセットに入れてくれた。
それもどういうわけだか1曲目というオイしさ。
高揚と演奏への冷静さがクレーターのように押し寄せる。


いったいどういう演奏だったかは、
終えた後フロアの反応を見れば明らかだった。
いいライヴをするとギネスを奢ってくれる
という噂が現実になった。
ふと見渡すとお客も随分入っていて、
フロアが踊り始めていた。
バンドの演奏技術は2ndステージから突如上手くなる


わけも勿論なく、引き続き壊滅的なベースだった。
1曲1曲終わる毎にフロアは湧き煽った。
音と会場と人間が一つになっていた。









僕らを含めたお客は何を聞きに来たのだろう。
演奏技術か。美声か。ソロの掛け合いが。ベースのグルーヴか。セットリストか。
楽しみに来ただけだ。
全てを取っ払った根幹に会いに来たのだ。
日本の国旗を背負って恥じない演奏を出来たのだろうか。
ギネスを奢ってくれたことしかわかっていない。
これが音楽の力だ。
音楽が僕らを近付けて、一つにしてくれた。


TATE MORDENで感性を刺激された僕は
絵を買うとなったとき、どれを選ぶだろう。
やはりダリか。ピカソか。ゴッホか。
一流の有名なやつだ。
それが一流と証明されていて、持っていて損が無いものだ。
路上で売っている無名の画家が描いた素晴らしい絵はどうだ。
大好きだけど、価値がつかない。
最高峰の作品である証明がない。


泣けると謳われた映画で泣いて、
自分の感性を認めたい。
仲間や相手の共感が無いと安心できない。
自分の感性をどうして信じないのだろう。
周りの目を気にして気持ちを抑制する必要が
どこにあるのだろう。









受け入れる懐の広さを教えてくれた。
自分に忠実であればいいのだ。


というわけで、感性に乗っ取り終電などどうでもよく、
このエネルギー溢れる時間に身を任せていた。
後半にはGREEN DAY辺りも演奏。
アンコールで別のゲストドラマーが入る。
後に聞いたら彼はドラムの息子で、
gt/voは兄弟だったらしい。
ZEPPのrock`n rollをゴキゲンにやってくれた。
ダブルアンコールで最後の1曲は、
smells like teen spirit.
意外と思ってしまうのももはや煩わしく、
散り咲くような最高の一体感を迎えた。


ライヴ中に息子ドラマーから話し掛けられた内容を確認すると、
近くのハコで毎週水曜日ジャムやってるから来てよと。
行く行く!絶対行く!
来週は無理だから再来週ね。
再会できたら嬉しいなぁ。
時間を見ると24時前。
ACTON TOWNはまだ帰れるか尋ねてみる。
行けるんじゃない?
バンドメンバーにも深く感謝をして帰路へ。
まだまだ終電があって余裕を持って帰れた。
週末というのも手伝ってくれたみたいだ。
疲れが溜まってきたのか、早急に就寝…。
不安になるくらい刺激され続ける感性は
果たして今後を乗り切れるのであろうか。









ファイル 317-5.jpg
それでは、続きはwebで。チーン。

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