#stdrums first cross-Europe busking tour 2016
7月4日~28日による、初のヨーロッパツアーが終了しました。
気付けば8月を終えて9月に突入。
日々のツアー記事を書き終えて、ようやく振り返ることができます。
↓ツアーの模様はこちらからどうぞ↓
http://www.rerure.com/blog/diary.cgi?field=13
日本に帰国したときの記事に書いたのですが、
まずは、本当に、よく無事で帰ってこれたなと。
命の危険と実際に向き合った瞬間こそ無かったですが、
同時期にはフランスでテロ。トルコではクーデター未遂事件も勃発。
こういった最中に、ヨーロッパ各都市の中心でのバスキング。
ミュンヘンでは我々が去った後にテロが起きていたり。
客観的に見てみると、いかに近い位置で事件が起きていたかがわかります。
海外でのバスキングはロンドン・リヴァプール以外、つまりUKを越えるのは初体験。
バルセロナへ到着して、フランスを越えてスイスはモントルー。
ミュンヘン・ベルリンとドイツを跨ぎチェコはプラハへ。
オーストリアを越えてミラノ。そこからパリへ行く予定がシャモニーで立ち往生。
ストレートにフランスを横断しフェリーでUK・ロンドンへゴール。
走行距離、のべ約4000kmの大横断ツアーでした。
ロンドンはヨーロッパの様々な文化が入り組んでいるために、
ある程度どんな環境でも演奏を始めてしまえば何とかなったのに対して、
ファンシーなプラハではファンキーなドラムはどうしても合わなかったり。
一方では噂通り反応のよかったミュンヘン・ベルリン。
土地による反応の違いが如実に表れていて勉強になりました。
シャモニーは避暑地といえる観光地区でしたが、
ファミリーが多かったために意外と反応がよかった。
ライヴは環境と観てくれる方々で作られるという基本を改めて感じました。
振り返ってみれば、演奏においてはこんなところ。
結果的に1人€100くらいのアガりを出せた今回の旅。
利益をここまで出せたのは、僕がお金を管理していたからだと思っています。
一度財布を彼らに託してみたときとんでもない浪費をしていましたから。
ここで、果たしてこの利益は必要だったのでしょうか。
振り返ってみて、ならばあのお店でパーッと使えっちゃえばよかったのではと。
約束ができないJavi, 文句ばっかり言うBill, 全体をよく見ているNathan。
そこに僕が加わり、4人がお互い「パーツ」としてバランスが成り立っている。
相手の「気に入らない所」も受け入れての仲間なのだなと。
リスクを考慮しての節約は、彼らにとっては鬱陶しいことだったかもしれません。
そこを託してくれて、やり方を受け入れてくれた。
お金を残すのは「目的」ではなかったですが「結果」としてそうなったまで。
ミュンヘンでのガサ入れやシャモニーでの車のトラブルでの立ち往生。
突拍子のない意見のお陰で出会いがあった。
途方に暮れる待ち時間のお陰で新しい発見があった。
IRON MAIDENのライヴも行っている間待ってくれていた。(島田さんには改めて感謝を)
ミラノでESCHER展があるのを知り、突如行くことも快く許してくれた。
これらも全て「結果」で、なってしまったものとして全員が納得し、楽しんでいました。
そして我々は音楽で繋がっている。
どんな状況にあろうと、音を出せば問題は解決する。
相手の良し悪し全てを受け入れてこそできること。
彼らと付き合っているお陰で、価値観のリセットができる。
寝食を共にした今回の3週間は、また僕の世界を大きく変えてくれました。
東京に戻って、翌日自転車を漕いでスーパーマーケットへ向かった。
50時間前はまだロンドンにいた。100時間前はフランスにいた。
生活の場所は日本に戻ってきたものの、旅は続いている。
また、あんな超過酷な旅をする日が来るのだろうか。
来月はまだロンドンへ向かう。
随分と変化を感じた土地で、次回は何が待っているのやら。
濃密な毎日は自分の手と足で作ることができる。
今日も「自分ができること」を探し生きていきます。