イタリアでは連日快晴が続いていたものの、今日のスペインは曇り。
思い返せば、昨夜BARを出たときに路面が濡れていたような。
午前中に宿を出る。管理人の方がインド人で、日本語を喋ってくれる愉快な宿でした。
しかし見ていると英語は勿論、スペイン語、イタリア語までも話しているように見える。
先ずは腹ごしらえ。出ると近くにJamon Experienceという
生ハム専門店があってサンドイッチを売っている。
それを食べながら歩こうと店内に持って行ったら、なんと店内でも食事が可能。
しかもビールが3ユーロだったりと、とても安い。
というわけで午前中から生ハムサンドイッチとビールでご機嫌。
(Javiに後から聞いた話、もっと安いBARも沢山あるらしい。Barcelona恐るべし)
その後電車・バスと経由して辿り着いたグエル公園。
ガウディが20年ほど住居として使ったのちに開放された場所なのだとか。
子どもの国というか、ノープランに好きなものを詰め込んだような空間。
PRINCEの世界観に近いような。
広場ではテキ屋が場所を細かく移動しながらサングラスなどを売っていた。
見回りを回避しながらの販売根性。見習うものがあります(?)
時間の都合上、ぐるっと一周回ったくらいで公園を後にする。
バス・地下鉄を乗り継いで到着したのは、サグラダファミリア。
一見威圧的ともいえる存在感だが、よく見ると全体的に丸みを帯びている。
グエル公園でも感じた、好きなものを詰め込んで何処かポップさがある印象。
入場の際にはやはり荷物検査がある。
全ての荷物を持っていたため、スティックとカホンを一旦預けることとなった。
確かに持ち込むべきものではないね。
中に入ると思わず声が漏れる。
体感したことのない天井の高さ。
視点が1つ移る度に新しい発見が続く。
館内には若干の音量で賛美歌のような声が流れているのも助けてか、
この姿はまさしく神聖そのもの。
肉体的な姿無き神の権威と象徴を、人間が作り上げていく。
信仰という、言葉を探そうとも表現できない「エネルギー」の強さを感じざるを得ない。
天井を見上げるだけで時間はとうに過ぎて行き、次の時間予約のため列へ並ぶ。
エレベーターで中部まで登り、そこから歩いて降れるイベントがあるのだ。
到達すると、想像以上に剥き出しな立場に放り出される。
写真撮影の携帯を落としてしまいそうで恐ろしい。
身体を乗り出せるバルコニーのような場所もあり、
見晴らしのよい景色を楽しむ一方、思わず足がすくむ。
こういうポップさ、植物や果物といった自然のものが随所に取り込まれて畏怖。
見ての通り着工は続いており、完成はいつなのだろうか。
そして完成した、そのとき…?
後半は狭い螺旋階段を降っていく。
くり抜いたかのような筒状の穴が見事に開いており、
設計・技術の高さには驚くばかり。
そして恐い笑。
文字通り地に足が付く安心を手に入れ、引き続き天井や壁に引き込まれる。
ステンドグラスが赤・青・緑と各テーマに沿って堂々と君臨し、
太陽の経過によって館内を照らすバランスを変えていく。
脳の処理が追い付かない程の素晴らしさ。
充分に堪能した/幾らでも居られるサグラダファミリアをあとにしてカタルーニャへ戻る。
空港へ向かうバスに乗るまでまだ時間があったため
まさかのJamon Experienceへ出戻り。
サラダから盛り合わせ、サンドイッチまで充分に堪能。
少しいい赤ワインを注文すると、このワインに合うのはこれだと
5年ものの生ハムを切って出してくれた。
盛り合わせの生ハムは2年ものらしく、
5年のしっかりした深い味わいに対して、2年のとろける美味しさも捨てがたい。
なんというか、ここに、住みたい。
というわけで弾丸Barcelona旅行にも終わりが見えてきた。
バスに乗って空港へ向かい、チェックインを完了。
そういえばイタリアからスペインへ移動したとき入国審査が無かった。
ヨーロッパは県を跨ぐくらいの感覚なのだろうか。
チケットが安くBrithsh Airwaysを選べたので、
短い渡航に関わらず軽食と飲み物が出てきて嬉しい。
短時間でさっくり決め込み、無事にロンドンへ帰ってきた。
また現れたピアノ。
Javiに換金してもらったユーロが全く足らなくて
かつイギリスと違ってカードが使える環境があまり整っていなかったり、
英語が伝わらなかったり飛行機に危なく間に合わなそうになったり、
宿に辿り着けなかったりバスにお金払わなかったり(ほんと何故だ)、
様々なハプニングと、身体が吸収できる限りのエネルギーをもらってきた旅でした。
さて残りの数日。存分に路上ライヴを楽しみたいと思います。
それでは、続きはwebで。チーン。