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20150423 Firenze, Galleria dell'Accademia. to Roma, Italy.

午前中に起きて荷造りを纏め、カウンターと別れを告げる。
昨日とは打って変わって計画的に、事前予約をしたアカデミア美術館へ。
というのも、長蛇の列で予約を辞さない人気っぷり。
その予約にも関わらず数十分待ってようやく館内へ。
X線による荷物検査があるあたり、流石イタリア随一の美術館である。
検査官が着ていたツェッペリンTシャツに反応してくれたのが嬉しい。
無事に越えて券をもぎる際に荷物が大きかったため、ここに置いていけと言われた。
ありがたいが、スリが多いとされている国で些かの不安も覚える。


ようやく入場して、ふと隣の大広間に入ると









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あっ。と、何かが抜けるような存在感。









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ミケランジェロ作、ダヴィデ像のお出まし。
想像していたものより遥かに大きいことに驚く。
この左右に何体かミケランジェロが作った囚人の彫刻があるのだけれども、
その完成度からどうしてこのクオリティに到達できたのだろうか。
こんな大きな大理石があることそのものにも驚くし、
見れば見るほどに完璧な彫刻のように思える。









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ここを超えると沢山の彫刻がある小部屋に入る。
Lorenzo Bartoliniの作品が特に素晴らしく、見入るとまるで今にも動きそうなものばかり。









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表情は勿論、布団の細部まで彫刻というのが信じ難い。


また楽器コーナーもあり









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初めて見た楽器。鍵盤と弦がミックスされたような、なんぞこれ。









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フィレンツェに纏わる歴史コーナー。
聖書に描かれた装飾文字の美しいこと。
Lizardのジャケットに出てきそうなものばかりでした。


というわけで夕方までみっちり堪能して、Firenze Santa Maria Novella駅へ向かう。
電車のチケットを受付で買うにはまず予約番号を貰う銀行のようなシステム。
券売機でも買えるのだけど、どうも調べたものに比べて高い。
30分ほど待ってようやく受付と話ができた。
場所を伝えると、無事に各駅停車のチケットを入手できた。
買い出しも済ませ、ローマへ電車で向かう旅の準備ができた。









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乗り込んだときは空いていたものの、発車時には満員。
隣の男性が何故がウクレレを持っていて、向かいの方と話が盛り上がっている。
遂にガレバンのピアノとウクレレで演奏が始まる。ディスイズ、イタリー。


なんて呑気にやっていると、車掌さんが来たのでチケットを見せる。
すると何か怪訝そうな顔でとあるラミネートされた紙を見せられる。
そこには日本語もあって、駅ホームにある機械にチケットを通さないと罰金5ユーロらしい。
確かに何もせず電車に乗ってきたけど、知らねぇ〜。
というか各ヶ国語の注意を用意するだけ旅行者が間違えることなら、対策取ってくれ〜。
なけなしの5ユーロを支払う。だから鈍行の旅にしているのもあるのになぁ。









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車内も空いてきて、5ユーロ高く買ったと信じるワインに移行したタイミングで
遠くの方から声を掛けられる。
なんと駅の待ち時間に写真を撮ってくれと頼まれたカメルーン出身のデヴィでした。
イタリア在住の友達に会いに行くのだとか。
こういう出会いがあるのも旅ならでは。
日も暮れはじめた頃にはすっかり車内も閑散としてきた。









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21時前にRome Tiburtina駅へ到着。
ここで40分ほど待機が必要だったので駅を探索すると、ピアノを発見。
Luton空港にもあったが、音楽の環境を用意してくれる気持ちが素晴らしい。
そんなかんなで無事に乗り換えも済ませ、22時前に宿の最寄駅、Fideneへ到着。
22時にチェックインなのだけれども、宿と駅は大きな道路を挟んだだけで近いので大丈夫。


…しかし、一向に道路を越えられない。
電車が並行して走っているため、道がないのだ。
結局クリップの端から端を回るようにようやく道路に出る。
時間はすっかり22時を過ぎていて、まずは宿に連絡をしないと。
道沿いにあったホテル兼BARに入って事情を話すと電話をしてくれた。
何かを話して替わってくれたのだけど、嗚呼そうだ英語が通じない。
ましてや電話なので全くダメで。取り敢えず一方的に用件を伝えて切る。
電話が繋がったということは人はいる。向かうしかない。
対応してくれた方に感謝を告げて、車が通る大通りの脇をワインボトルと歩き続ける。
途中何人もの売春婦と思われる方々とすれ違う。セクシー衣装を越えて卑猥笑。
結局駅から1時間ほど歩いて宿へ到着。
しかし門は閉まっており、ドアホンも無い。
万事休すと門を叩いていると、奥から人が出てきてくれた。
助かったと思いきや、インド人の旅客者で似たような境遇に合っているらしい。
門のロックコードを教えてもらい館内へ。
その方が電話で宿主とやりとりしてくれているのを見ると、もうここには居ないらしい。
その代わり、ポストの中に鍵が…あったー!
この方が居なかったら暗い大通りの街灯の下野宿だったな…。
助けて下さり本当にありがとう御座いました。


こうして間一髪、宿に辿り着き、赤ワインも一本飲み切り眠りにつくのでした。


それでは、続きはwebで。チーン。